整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

関節リウマチ

痛風は食生活よりも遺伝の影響が大

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週刊ダイヤモンド2018.12.1号に興味深い記事がありました。
痛風は ” ぜいたく病 ” ではない です。




世に「ぜいたく病」とやゆされ、同情どころか、からかうネタにされかねない痛風。ところが痛風の原因である高尿酸血症は、食生活より遺伝子変異の影響の方が大きいことがわかってきた。


血中尿酸値と遺伝的なプロフィル、そして食生活との関連を分析した結果、血中尿酸値の高さに関連する食べ物として、ビール、リキュール類、ワイン、ジャガイモ、 家禽類(鶏肉など)、ジュース類、 肉類(牛・ブタ・ラム)の7種類 が特定された。しかし、これらの食品単独での血中尿酸値への影響は、1%にも満たなかったのである。


多少なりとも影響が認められたのはビールなど酒類だった。 「ちなみに血中尿酸値を下げる食べ物は、卵、ピーナツ、シリアル、 スキムミルク、チーズ、全粒粉のパン、マーガリン、非かんきつ系の果物だったが、こちらの影響度も1%未満だった。


「対照的に、高尿酸血症をもたらす遺伝子変異の影響は、23.9% とはるかに大きいことが示された。 研究者は「高尿酸血症は食事より遺伝子変異の影響によることを示した初めての試験」としている。




実際、外来で患者さんを診ていると、痛風(高尿酸血症)は生活習慣病とは言えないと感じています。確かに大量飲酒の患者さんは該当しませんが、頻度的には半分程度の印象です。


むしろ、お酒は一滴の飲まないにもかかわらず、高尿酸血症の方は多いです。このようなことは臨床家の間では常識だと思いますが、意外と研究されていなかったんですね。


灯台下暗しとはまさにこのことです。私たちが常識だと思っていることでも、研究されていないことは意外と多いのかもしれないと感じました。






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周術期の生物学的製剤の休薬期間

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関節リウマチ患者さんの周術期の薬剤投与について調べてみました。
出典は、手元にある下記のガイドラインです。





人工関節手術を生業にしている私にとって、最も興味があるのではTHAやTKAの周術期にMTXや生物学的製剤を投与中止する必要があるのか否か? です。下記にまとめます。


  • MTX:12mg / 週以下では継続投与が望ましい。12mg / 週超では個々の症例で判断
  • 生物学的製剤:半減期を考慮した休薬


MTXに関しては継続なので簡単ですが、生物学的製剤の「半減期を考慮した休薬」はちょっと難しいですね。


これに関しては、国立病院機構九州医療センター リウマチ・膠原病センター 宮原寿明先生のこちらの発表がよくまとまっています。表のみ抜粋しました。



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(九州医療センター 宮原寿明先生の2017年 第18回博多リウマチセミナーより抜粋)




各生物学的製剤の休薬期間をいちいち調べるのは億劫なので、今後は宮原先生の資料を参考にして術前休薬期間を決定したいと思います。







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肺炎後には生物学的製剤でフォロー

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先日、関節リウマチで生物学的製剤を投与中の患者さんが肺炎を併発しました。易感染性の基礎疾患をもっている患者さんなので、肺炎の再燃を繰り返しています。


前回は入院する必要があるほどの肺炎だったので、生物学的製剤を一旦中止しました。中止期間は約2ヵ月なのですが、この間に関節リウマチの症状が再燃してしまいました。


2ヵ月なので当たり前と言えば当たり前なのですが、肺炎がなかなか軽快しないため、ずるずると生物学的製剤投与再開を引き延ばしていたのです。


こちらでもご紹介したように、肺炎を併発した関節リウマチ患者さんの治療には細心の注意が必要です。基本的には、免疫調整薬はセーフですが、免疫抑制薬はアウトです。


MTXをはじめとする免疫抑制薬は、1度でも重症肺炎を併発した患者さんには使いづらいです。このため、臨床所見をニラミながら生物学的製剤再開の時期を図ります。


肌感覚で言うと、重症肺炎等の併発リスクは、MTXなどの免疫抑制薬よりも生物学的製剤の方が低い印象です。


このため、かなりドキドキしながらではありますが、肺炎後の患者さんにはMTX投与は控えつつも、生物学的製剤を再開して関節リウマチのコントロールを行っています。






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免疫調節薬と免疫抑制薬の違い

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先日、生物学的製剤を投与中の関節リウマチの患者さんが、重症肺炎を併発しました。もちろん、生物学的製剤は中止するのですが、DMARDsはどうすればよいのでしょうか?


この場合、DMARDsの種類によって、投与を中止するのか否かを決定します。まず、DMARDsは大きく分けて、その作用機序から免疫調節薬と免疫抑制薬に分類されます。


免疫調節薬(immunomodulaters)は正常の免疫能には影響せずに異常な免疫機能を正常化しますが、免疫抑制薬(immunosuppressants)は全ての免疫機能を抑制します。


結論的には、
正常の免疫能には影響しない免疫調節薬は投与中止する必要性は無いですが、全ての免疫機能を抑制してしまう免疫抑制薬は投与中止する方が望ましいでしょう。



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現在、日本で使用可能なDMARDsの分類は上表のごとくです。この表を用いて、
免疫調節薬と免疫抑制薬の分類を確認しておきましょう。


免疫調整薬でよく使用されているのは、サラゾスルファピリジンとブシラミンです。少し乱暴ですが、その他の薬剤は全て免疫抑制剤だと覚えておきましょう。






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嗚呼つらかった。。。日整会振り返り

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先週は日本整形外科学会がありました。
その反動で、今週は忙しく働いている先生方も多いのではないでしょうか?


さて、私もようやく業務がひと段落したので、今回の日整会を振り返ってみました。何といっても個人的には非常に厳しい学会でした。


それは、今年専門医更新であるにもかかわらず、単位が全く足りていなかったことが原因です。今回だけで16単位をゲットするために、丸々3日間お座りの刑に処されました。。。


やや愚痴っぽくなりましたが、かなり勉強させてもらいました。その中で最も印象に残ったのは、岡山大学の西田圭一郎先生による関節リウマチのランチョンセミナーでした。


講演内容は、西田先生が今まで陥ったピットフォールを中心に、しくじり先生風に丁寧に解説していただきました。う~ん、やはり失敗事例は非常に参考になります。


最も印象に残ったのは、単関節炎の診断の難しさです。関節リウマチだと思っていたら、実は結核感染症やMAC症だった等のちょっと怖いエピソードは非常に勉強になりました。


西田先生の話しぶりが非常に上手で、とても親しみを持てました。すごい先生が居たものだなと思っていたら、関節リウマチの書籍を監修されているようです。







整形外科医の関節リウマチ診療ABC





偶然にも、この書籍を持っている先生が居たので見せてもらったところ、ほぼ全ての領域を網羅しており非常に良書でした。


あれだけ人を惹きつける講演をされるだけあって、納得の書籍だと感じました。何か関節リウマチの書籍を、と考えている方がいらっしゃればお勧めの1冊です。




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