整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

関節注射

関節注射の消毒は同心円状に!

このエントリーをはてなブックマークに追加


外来で膝関節や肩関節の関節注射を施行する際、刺入部位を間違わないように爪先で患者さんの皮膚にバッテンを付けています。


これは、多くの先生方が無意識にしている行動でしょうが、結構強めに爪跡を残さないと、消毒中に分からなくなることがあります。


しかし、むやみやたらと患者さんの肌に爪跡を残すことはできません。爪跡が消えてしまったら、記憶を辿って注射するのですが、いつもハラハラしています。


何か上手い方法が無いかな? と思っていましたが、よく考えたら単純な方法で問題をクリアできることに気付きました。


それは、イソジン消毒の際に、爪跡を中心に同心円状に消毒することです。こうすることで、仮に肌の爪跡が消えても、同心円の中央に刺入すれば大外れすることはありません。


もちろん、足関節や肘関節の場合、これでは的が大き過ぎてダメです。しかし、膝関節や肩関節では、少々的が大きくなってもOKです。この気付きいかがでしょうか?




2018.1.12 追記

いくつかコメントをいただきました。下記のような方法でマーキングされている先生方が多いようです。

  •  ボールペンの芯を出さない状態でペン先を押し付けてマーキングする
  •  インクがつかないし、しっかり消毒しても跡は消えない


更に、患者さんが『ああ、ここに刺されるんだ』という自覚を持つことで、針を刺しても比較的痛みを感じにくい、という魔法のような効果も付いてくるとのことでした。 



なるほど、ですね。次の外来で試してみたいと思います。それにしても、いろいろな工夫があるものです。御教示いただきありがとうございました!





★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

 
初学者が整形外科の外来や救急業務を遂行するにあたり、最もお勧めの書籍です


    



関節注射後の圧迫止血法

このエントリーをはてなブックマークに追加


外来で関節注射を施行する際、刺入部から出血することがあります。こればかりは避けようがないのですが、勢いよく出血すると圧迫止血しなければなりません。


出血は予測不能なので、事前に十分な準備をできないことが多いです。このような際、とっさにガーゼを押さえると、自分の指先に血液が付着してしまいます。


外来では感染症の検査をしていない患者さんがほとんどなので、自分の指先に患者さんの血液が付着することは、あまり気持ちの良いものではありません。


このような場合、私は鑷子を逆さまにして、鑷子基部の接合部で出血点を圧迫します。鑷子先端で圧迫してもよいのですが、鋭すぎるので私はやや鈍な接合部で圧迫止血しています。



555 - コピー



上図でいうと、赤丸の部分です。鑷子基部で関節注射の刺入部を圧迫することで、自分の指を汚さずとも簡単に圧迫止血することが可能となります。 





★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

 
初学者が整形外科の外来や救急業務を遂行するにあたり、最もお勧めの書籍です


    



抜くか止めるか、どちらを選ぶ?

このエントリーをはてなブックマークに追加


以前、私は外来のスピードアップのために、両側の膝関節注射では基本的に座位で施行していることをお話ししました。この方が圧倒的に処置スピードが速いからです。


この肢位のデメリットは、血管を刺す頻度が高いことです。血管を刺してしまうリスクは技術の習熟度と関係ありません。このデメリットを緩和する手段として私は下記の対策を行っています。

 

  1. ヒアルロン酸注入後は一気に針を抜かずに、針先が関節外に来た時点で一旦止める
  2. もし血管を刺していれば、何もしなくても針の基部に血液のバックフローを認める
  3. 血液のバックフローがある場合には針を全て抜く前にガーゼを準備する
  4. 針を抜いた瞬間にガーゼで圧迫止血する


ありがちなパターンは針をいきなり全部抜いてしまい、血液が針穴から噴出するケースです。こうなると、事後の処置に時間がかかってしまいます。


抜針途中で針基部に血液のバックフローがあった時点で対応すると、このような惨事(?)を回避できるので時間の節約に有効だと思います。
 



一方、膝関節注射が関節内に入った証拠として、勢い良く注射針を引き抜く際の「プスッ」という小さな音を確認します。この音を聴取できると、関節腔内に入ったことが確認できて安心です。


しかし、この2つは相反する手技です。針を勢いよく引き抜くか、途中で一旦止めて血液のバックフローの無いことを確認するかの2者選択です。


う~ん、悩ましい(笑)。最近では、ヒアルロン酸注入後は一気に針を抜かずに、針先が関節外に来た時点で一旦止めて血液のバックフローの無いことを確認する方法を行うようになりました。


関節内に入ったという満足感を得るよりも、血液が針穴から噴出するデメリットの方を防ぎたい気持ちが勝ったからです。せっかく発見した「小さな音」を封印するのは少しもったいないです。


しかし、日々の外来業務の効率化・スピードアップを最優先すると、今回の選択もやむを得ないのかなと思いました。




★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

 
初学者が整形外科の外来や救急業務を遂行するにあたり、最もお勧めの書籍です


    



膝屈曲位での関節注射の出血対策

このエントリーをはてなブックマークに追加


私は外来のスピードアップのため、両側の膝関節注射では基本的に座位で施行しています。この方が圧倒的に速いのですが、デメリットがいくつかあります。


最大のデメリットは、外側膝蓋上嚢に比べて関節腔内に針先が入りにくいことです。もうひとつのデメリットは血管を刺す頻度が外側膝蓋上嚢に比べて高いことです。



関節腔内に針先が入りにくいデメリットは膝関節屈曲位での関節注射に習熟するとある程度クリアできますが、血管を刺してしまうリスクは習熟度と関係ありません。



このデメリットを緩和する手段として私は下記のような対策を行っています。

  1. ヒアルロン酸注入後は一気に針を抜かずに、針先が関節外に来た時点で一旦止める
  2. もし血管を刺していれば、何もしなくても針の基部に血液のバックフローを認める
  3. 血液のバックフローがある場合には針を全て抜く前にガーゼを準備する
  4. 針を抜いた瞬間にガーゼで圧迫止血する


ありがちなパターンは針をいきなり全部抜いてしまい、血液が針穴から噴出するケースです。こうなると、事後の処置に時間がかかってしまいます。


抜針途中で針基部に血液のバックフローがあった時点で対応すると、このような惨事(?)を回避できるので時間の節約に有効だと思います。





★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

 
初学者が整形外科の外来や救急業務を遂行するにあたり、最もお勧めの書籍です


    



屈曲位の関注は膝蓋骨下極を目安に!

このエントリーをはてなブックマークに追加


「医はサービス業」という信念のもと(笑)、私は患者さんにできるだけ不自由をかけないような外来診療を心掛けています。そのうち最も気を使っているのが待ち時間の短縮です。


私の場合は予約診察がベースなのですが、それでも時間通りに診察を進めることは難しいです。医師サイドがいくらがんばっても、患者さんが素早く動けない場合が多々あるからです。


この問題を解決するために、私はできるだけ患者さんを動かさない診察を心掛けています。患者さんが動くよりも私が動く方が数倍速いので診療速度が上がります。


例えば膝関節注射の両側例では、椅子に座ったまま膝関節90度屈曲位として注射をします。この際に問題になるのが、膝関節裂隙の位置が判りにくい患者さんが存在することです。


特に肥満の患者さんでは膝関節屈曲位にすると膝関節裂隙の位置が判らなくなりがちです。脛骨粗面を触知して関節裂隙を探し始めても、どこが膝関節裂隙が判らないのです。


その場合には膝蓋骨下極の位置をメルクマークにしています。ACL再建術における関節鏡の外側ポータルを膝蓋骨下極レベルよりもやや末梢に置くことが多いことに気付いたからです。


このように、患者さんを動かさずに自分が動くことで、無駄な時間を排したスピーディーな診療が可能になります。待ち時間の短縮は、きっと大きな患者さんサービスになると思います・・・



       ★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

 
  初学者が整形外科の外来や救急業務を遂行するにあたり、最もお勧めの書籍です


                   
    

          
          整形外科研修ノート (研修ノートシリーズ)


アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

管理人の著書

161228 【書影】医師の経済的自由
管理人によるケアネット連載コラム
log_carenet

医師のためのお金の話

管理人による m3.com 連載コラム
管理人も参加しているオンラインサロン
勤務医のための資産形成マニュアル
築古木造戸建投資マニュアル

医師のための築古木造戸建投資マニュアル 1
医師のための 金融資産形成術
医師のための金融資産形成術

タダで自宅を手に入よう!

医師のための収益マイホーム購入マニュアル


配送無料! 医学書 購入サイト
プロフィール

自由気ままな整形外科医


・医学博士
・日本整形外科学会専門医
・日本リウマチ学会専門医
・不動産投資家
・超長期金融資産投資家
・ビジネスオーナー
・宅地建物取引主任士

QRコード
QRコード
記事検索
メッセージ
免責事項
免責事項に関して明示することで、当ブログの利用者は以下の事項に同意した上で利用しているものと考えます。 ここに書かれる意見には管理者のバイアスがかかっています。 利用者が当ブログに掲載されている情報を利用した際に生じた損害等について、当ブログの管理者は一切の責任を負いません。 また、当ブログの情報は、あくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行ってください。 また、当ブログは医療関係者を対象にしています。それ以外の方が、当ブログの情報から自己判断することは極めて危険な行為です。 必ず医療機関を受診して専門医の診察を受けてください。 当ブログの内容は、予告なしに内容を変更する場合があります。