整形外科医のブログ

投資の成功によって30歳代で経済的自由を達成しました。 医師起業家として年商10億円企業を目指して日々奮闘中

関節腔内注射

関節腔内注射での針刺事故

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先日、アルバイト先の外来でヘマをやらかしました。
膝の関節腔内注射をする際、私は患肢の膝下に膿盆を置きます。


膿盆を膝下に置く理由は、①イソジンや血液が垂れても良いようにする ②膝関節を軽度屈曲位にする ③イソジン綿球やヒアルロン酸のシリンジをそのまま膿盆に捨てる ためです。


今までこれで特に問題になったことは無く、診察台へのイソジンや血液の垂れを100%防ぐことができるので我ながら良いアイデアだと思っていました。


しかし、針付きのシリンジを膿盆内に捨てるので、針先が膝窩に刺さる可能性があります。私もこのことについては認識していたので、いつも気を付けていました。


具体的には、膿盆の面に針が接するようにしてシリンジを捨てています。今までこのやり方で針刺し事故が発生したことはありませんでした。


しかし、先日の方は膝窩の皮下組織が非常に分厚い方でした。膿盆底にまで接するほどの皮下組織に気が付かなかったため、シリンジの針が少しだけ膝窩に刺さってしまいました・・・。


皮膚に刺さる感覚を感じてスグ引っ込めたのでチクッと刺しただけなのですが、針刺し事故には違いありません。陳謝して事無きを得ましたが、やはりショックでした。


今まで医療資源を省略化できるので膝下に膿盆を入れていましたが、再発防止のためには膿盆を膝下に入れることは止めた方がよいのかもしれませんね。



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膝関節のタナ障害の治療

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昨日の午前中はアルバイト先で外来をしていました。
旅行で長距離を歩いてから膝痛が治らないという20歳台の女性が初診しました。


診察すると内側谷に索状物を触知して圧痛もあります。
関節水腫は無く、単純X線像上も明らかな異常所見を認めません。


診断は、もちろん膝関節のタナ障害です。MRIの冠状断で肥厚したタナの存在を
確認できますが、触診だけでほぼ診断はつくと思います。


今回はスポーツが原因ではなく、一過性の膝関節への過負荷が原因なので、
まずは安静と消炎鎮痛剤の処方としました。


スポーツが原因の場合には、日常的な膝関節への過負荷が原因なので
消炎鎮痛剤だけではなかなか治癒しない印象があります。


このような場合には、ステロイドを混注した関節腔内注射が効果的であるケースが多いと思います。ステロイドは懸濁性の方がよく効きますが、若年者が多いため私は水溶性を選択します。


ステロイドを混注した関節腔内注射を施行しても痛みが収まらない場合には、鏡視下タナ切除術の適応ですが、幸い私はそこまで重度なタナ障害を経験したことはありません。




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手先の震えを止める工夫

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私は細かい作業をするときに、少しですが手先が震えます。
子供の頃からなので、おそらくアルコール中毒というわけではないと思います(笑)。


医師としての業務を行う上で、手先の震えが強いとさまざまな支障があります。例えば関節腔内注射の消毒の際に、イソジン綿球が小さいと清潔鑷子に当たってしまいそうになります(※)。


※ 最近ではディスポの消毒セットを使用するケースが多いですが、収益性の高い医療機関ほど小さな綿球を使用する傾向にあると思います。


私の場合は仕事の支障になるほどの手先の震えではないのですが、見た目がカッコ悪いので何とかならないものかと思案したところ妙案を思いつきました。


その方法とは、もう片一方の手を添えて鑷子を使用するという工夫です。私は右利きなのですが、左手を鑷子の下に添えるだけで、ピタッと手先の震えが止まります。


見た目にも両手を使っているので丁寧に行っていると思われるメリットもあります。これを応用してヒアルロン酸製剤を関節腔内注射する際にも両手で行うようになりました。


23G針を使用しているので片手だと結構大変ですが、両手で注射すると苦も無く注入することができます。手先の震えで困っている方や関節注射を楽に施行したい方にはお勧めの工夫です。




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交通事故でもヒアルロン酸製剤OK?

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今日の午前は外来でした。交通事故で受傷した脛骨膠原骨折に対して関節内骨折観血的手術を行った患者さんが来院されました。


この方は膝関節内側の痛みを訴えるので、抜釘時に関節鏡も施行しています。術中所見では膝関節内側に軟骨欠損をみとめ、典型的な変形性膝関節症の所見でした。


変形性膝関節症に至った原因は定かではありません。しかしご本人がおっしゃられるには、膝関節痛は事故後に発症したとのことでした。


抜釘時に鏡視下滑膜切除も施行していますが、痛みは変わらないとのことでした。こうなってくると損害保険での治療が難しくなってきます。保険を全く考慮しないと関節腔内注射の施行となります。


しかし、一般的なヒアルロン酸製剤の関節腔内注射の適応は加齢による変形性膝関節症であり、交通事故絡みでは損害保険会社が認めないと思っていました。


外来でその旨を説明したところ、患者さんが損害保険会社に確認しました。するとヒアルロン酸製剤の関節腔内注射も事故による外傷性膝関節症として治療費の支払いを認めるとのことでした。


本当かなと思って当方も損害保険会社に確認したところ、治療費の支払いを認めるという回答でした。今まで交通事故でヒアルロン酸製剤はご法度だと思っていましたが、その固定観念が破られてしまいました。


整形外科医にとっては、患者さんと損害保険会社の争いに巻き込まれる序章になりそうなので、あまりいい話ではありません。しかし、交通事故の被害者にとっては朗報なのでしょうか???




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膝関節腔内注射後のテープの貼り方

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最近、夜診の新しいアルバイト先を開拓しました。
いつものごとく、アルバイト基本講座で解説している手法で獲得したペイの良い優良案件です。


所変われば品変わるではありませんが、医療機関毎のしきたりが違って興味深いです。今回のアルバイト先では、関節注射後のテープの貼り方で気付きを得ました。


通常、膝関節腔内注射は膝伸展位でPF外側から施行するため、そのまま膝関節伸展位で
注射後のテープを貼ることが多いです。


しかし、この医療機関では関節腔内注射後に一旦膝関節屈曲90度にして、その状態でテープを貼っていました。こうすることで、テープを貼った状態でも突っ張らないので膝が曲がりやすくなります。


小さなことのようですが、この配慮は患者さんからウケが良いようです。1ヵ所だけで勤めていると、どうしてもその医療機関のしきたりに染まってしまいます。


しかし、アルバイト等で他流試合をすることによって、いろいろな医療機関の優れた手法や気付きを学ぶことができるなと改めて感じました。




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