整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

骨折

脛骨の不顕性骨折

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先日、80歳台女性が左膝関節部痛で初診されました。
5日前から突然痛くなってきたようですが、特に外傷の既往はありません。


いつも通りに膝関節のOAだろうなと思って診察すると、意外にも関節水腫はみとめませんでした。そして、脛骨近位内側部を中心に軽度の腫脹・熱感を認めます。



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単純X線像では明らかな異常はなさそうですが、脛骨近位内側部にかなりの圧痛があります。何度も触診しましたが、膝関節内側関節裂隙の圧痛はさほど無さそうです。



かなり痛がっているので、疼痛の原因をはっきりさせておきたいと思いました。無理を言ってMRIを施行してもらったところ、やはり有りました!



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脛骨近位内顆骨折です。非外傷性のいわゆる不顕性骨折ですね。関節リウマチの患者さんで何名か診たことはあるのですが、普通に歩いている方では初めて診ました。


YAMを計測したところ50%でした。典型的な不顕性骨折です。さしあたって免荷指示して外固定は無しで経過観察することにしました。







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14年経過した手術の成績表

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先日、14年前に脛骨高原骨折の手術を施行した患者さんが、私の外来を受診されました。わざわざ、以前に私が勤務していた病院に、現在の私の勤務先を問い合わせたようです。


手術記録を読み返すと、かなりキツイ脛骨両顆骨折だったようですが、dual plateでまずまずの解剖学的整復位を獲得したようです。



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驚いたことに、さほど変形性膝関節症は進行していませんでした。さすがに最近少し膝が痛くなりだしたようですが、関節水腫もほとんどありませんでした。


抜釘していない理由は、あまりにキツイ脛骨両顆骨折であったため、早期にTKAへコンバートすると
当時の私は予想したらしく、抜釘はTKAの際にしましょうと言ったようです。



それから14年の月日が流れましたが、膝関節はほとんど症状無く今日まで経過しました。う~ん、なかなか感慨深いです。。。


患者さんは70歳台後半に突入しているため、抜釘はせずにこのまま経過観察することにしました。うまくいけば、最後までTKAを回避できそうです。


思いがけずに14年前の自分の手術に遭遇したことと、意外と成績が良かったことに、大きな感銘を受けました。今夜のビールは美味しいな。






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足部正面像で外果裂離骨折が判明!

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先日、足関節捻挫の患者さんが初診されました。
外果から足部にかけて、かなりの腫脹がありました。



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圧痛の最強点は足関節外側靱帯部およびリスフラン関節部のようです。さしあたって単純X線像を確認しましたが、明らかな異常所見を認めませんでした。



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リスフラン関節部にも明らかな骨折はなさそうです。靱帯損傷なんだろうな~と思っていると、足部正面像で腓骨遠位端に裂離骨折がうつっているではありませんか!




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なるほど、足関節外果部の圧痛はコレだな。。。実はこのようなことは今回が初めてではありません。何度か足部正面像で腓骨遠位端の裂離骨折をみつけたことがあります。


おそらく踵腓靭帯性裂離骨折であれば、足関節正面像でも分かると思いますが、前距腓靭帯性裂離骨折は足関節正面像では分かりにくいのでしょう。


ルーチンで足部正面像を撮像する必要は無いと思いますが、足部捻挫と紛らわしくて撮像する際には、腓骨遠位端も確認した方が良いと思います。








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橈骨遠位端の不顕性骨折

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先日、2週間前から手関節が腫れて痛むという70歳台の患者さんが初診されました。診察すると、手関節が少し腫脹しています。外傷歴が無いので、手関節水腫だと思いました。



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しかし、単純X線像をみると、何となく普通ではありません。??? と思って、側面像を見ると、橈骨遠位端背側の皮質骨が変な感じです。



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これって、骨折ではないのか? ご本人に何度も念押ししましたが、やはり転倒等のエピソードはないとのことです。受け答えはしっかりしており、認知症でもなそうです。



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念のためにMRIを撮像すると、やはり橈骨遠位端骨折のようです。圧痛点も関節ではなく、橈骨遠位端なので、画像と身体所見が一致しました。


それにしても非荷重肢である橈骨遠位端に不顕性骨折というものが存在するのか? 医中誌で検索すると、数は少ないものの、ある程度まとまった報告がありました。


  • 当院における橈骨遠位端不顕性骨折(occult fracture)の検討 
  • Author:森川 圭造(森川整形外科医院) 
  • Source:骨折(0287-2285)38巻1号 Page22-25(2016.02)



なるほど、小児と高齢者では機転が異なるようですが、非荷重肢であるものの橈骨遠位端にも不顕性骨折は存在するようです。いや~勉強になりました。








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レビュー: NCBプレート(大腿骨側)

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先日のZIMMER BIOMETのNCB Proximal Tibiaのレビューに引き続き、今回は大腿骨骨折用の
NCB Periprosthetic FemurおよびNCB Distal Femurをレビューしてみます。




NCB Periprosthetic Femur


このプレートも、ポリアクシャルなロッキングスクリューを使用可能です。更にケーブルシステムとの併用も可能なので、現時点では最強の固定力を期待できます。


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パッサーなどのデバイスも洗練されていて、人工関節周囲骨折時の条件の悪い術野でも、さほどストレスなく手術を施行することができます。


そもそも、人工関節周囲骨折自体があまり遭遇したくない外傷ですが、これだけ人工関節が普及していると避けることはできません。


受けざるを得なくなった人工関節周囲骨折の際には、
ZIMMER BIOMETのNCB Periprosthetic Femurが第一選択に挙がってくると思います。






NCB Distal Femur


こちらはTKA後の大腿骨顆上骨折や、通常の大腿骨顆部骨折で適応となります。もともとはシンセスのdistal femur plateが定番でした。


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しかし、ポリアクシャルなロッキングスクリューが使用可能なことを武器にしてシェアを食っているようです。たしかにスクリューを挿入する角度に自由度があるのは良いことです。


こちらも弱点らしきものが見当たらないのですが、唯一の欠点は従来型のロッキングスクリューと異なり、locking capsを締める手間がひとつ多いことです。


スクリューをたくさん挿入すると、locking capsを締める手間は結構バカになりません。しかも、トルクレンチはかなり固い。。。全部締めると筋肉痛を残しそうです(笑)








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