整形外科医のブログ

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髄内ガイド

TKA: 髄内ガイドはアテにならず・・・

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最近では人工膝関節全置換術(TKA)の脛骨骨切りでは髄内ガイドを利用しています。
髄内ガイドの方がより正確に下腿軸に対して垂直に骨切りできると思ったからです。


しかし、症例を重ねるにつれて髄内ガイドは思ったほど正確ではないことに気付きました。脛骨近位でのエントリーポイントによっては結構下腿軸に対して垂直にならないのです。


考えてみれば脛骨近位は髄腔が広いので(というか海綿骨だらけ)、髄内ガイドはかなりファジーになってしまうのです。ガイドを妄信すると痛い目に会ってしまいます。


やはり、髄内ガイドを使用する場合にも髄外ガイドと同様に、遠景から下腿アライメントを確認することが必要だと思います。


そして、髄内ガイドはあくまで参考程度に留めて、自分の目で下腿アライメントを確かめた上で髄内ガイド越しに微調整を加えて骨切りガイドを脛骨に設置するべきだと思います。


TKAはTHAに比べて器械に依存する率が高いので大失敗するリスクは低いです。それでも長期成績を考えると軟部組織のバランス等の調整には術者の感覚と経験が重要だと思います・・・



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TKA: 髄内ガイドの方が気楽だなぁ

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先週も、人工膝関節全置換術(TKA)がありました。
もともと脛骨近位骨切は髄外ガイドでしたが、最近では髄内ガイドを使用しています。


髄内ガイドのメリットは、「悩む必要が無い」ことだと思います。髄外ガイドの場合には正面・側面で下腿アライメントが合っているかを何回もチェックします。


そして、本当にこのアライメントで正しいだろうか? と悩んでしまいがちです。しかし、髄内ガイドの場合には、ロッドを髄内に放り込んでしまえば、後は自然に骨切角度が決定してしまいます。


つまり、髄外ガイドと比べてあまり悩む場面が無いのです。もちろん、脛骨近位骨切の正確さに関しては、髄外ガイドに比べて髄内ガイドの方がより正確だとは思いません。


しかし、脛骨の髄腔に対する侵襲がやや大きくなるものの、髄外ガイドと比べて悩む時間が少ないので、髄内ガイドの方が良い気がします。


髄内ガイドを使用する場合の注意点は、単純X線像上で下腿軸をマーキングすることで、髄内に挿入するロッドの脛骨近位部でのエントリーポイントをあらじめ確認しておくことです。


この作業を怠ると、ロッドを髄内に挿入するエントリーポイントが狂ってしまい、正確な脛骨近位骨切ができなくなるので注意が必要だと思います。


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TKA: 髄内と髄外ガイドはどちらがよい?

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今日の午前は人工膝関節全置換術(TKA)でした。
最近、脛骨骨切は髄内ガイドを利用しています。


髄外ガイドと比べて髄内ガイドの方がファジーさが少ない印象ですが、必ずしもそうではなさそうです。髄内ガイドはエントリーポイントの位置によって多少の誤差を生じます。


TKAでは高齢者が多いですが、高齢者の脛骨骨幹部は比較的髄腔が広いため、髄内ガイドのエントリーポイントの誤差を修正できるほどの正確さは出せないようです。


もちろん、髄外ガイドは皮膚の上から下腿軸を判断するので、ある程度慣れないと正確に下腿軸に垂直に骨切りすることが難しいです。


しかし、腓骨の軸も参考にしたり、やや遠景から下腿全体のアライメントを確認するので、慣れれば意外と正確に骨切りすることが可能です。


結局、術者の慣れの問題なので、どちらがより優れた方法かを判断することは難しいです。私の場合、現時点では髄外ガイドの方を好みますが、これもあくまで慣れによるものだと思われます。


TKAは、THA以上にインプラント間の差異が大きく、その習熟度が成績に大きく影響すると思います。やはり、慣れた機種の慣れた方法で手術を行うのが一番なのでしょうね。




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TKA: 大腿骨側の骨切り準備

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今日は久しぶりに出勤したので、てんてこ舞いな一日でした。
1週間仕事をしないと少しカンが鈍ります。


人工膝関節全置換術(TKA)の続きです。
大腿骨側で髄内ガイドを使用する場合、
ガイドの刺入点は大腿骨のPCL起始部より0.5mm前方、前後像ではPCL起始部のほぼ前方です。要は大腿骨長軸の延長上なので、単純X線像で大腿骨軸の延長線が大腿骨顆部のどの部位に来るかを見ておくことが重要です。


髄内ガイドを刺入した時点で大腿骨遠位の骨切り量の差(だいたい内側の方が欠損している)を確認し、外反骨切り角度が大きく間違っていないことを確認します。また大腿骨軸に対して髄内ガイドが屈曲して挿入されやすいのでこれも確認します。


注意点として、髄内ガイドを大腿骨に打ち込む際には、関節面に少しコンタクトしている状態で充分です。ガイドが顆部にコンタクトしているのに更に打ち込むと骨切り角が変わります。

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