Medical Tribuneで個人的に非常に興味深い記事がありました。
アレルギー性鼻炎ガイドラインを発表 です。




米国耳鼻咽喉科頭頸部外科学会(AAO-HNSF)は2015年2月2日、アレルギー性鼻炎の診療ガイドライン(GL)をOtolaryngol Head Neck Surg(2015; 152: S1-S43)で公表した。


症状によりQOL低下が見られる患者には鼻噴霧用ステロイド薬(INS)を、くしゃみや鼻の掻痒感を主症状とする患者には第2世代抗ヒスタミン薬を「強く推奨する」と明記。


この他、米国でも2014年に承認された舌下免疫療法(SLIT)の位置付けが示された。





ガイドラインの対象は2歳以上の小児と成人で、14の推奨項目のうち「強く推奨」されているのは、症状によりQOLの低下が見られる患者に対する鼻噴霧用ステロイド薬の使用です。


主訴がくしゃみや掻痒感のみで、QOLの低下まできたしていない患者さんに対しては、第2世代あるいは鎮静作用の弱い経口抗ヒスタミン薬が推奨されています。  


経口抗ヒスタミン薬の利点は、「短時間で効果が発現」 「1日1回の服用で良い」 「日常的な使用による効果の持続が見込める」などです。  


一方、キプレスやオノン等のロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)を第一選択薬として使用することは推奨されないと記されています。


舌下免疫療法などのアレルゲン免疫療法に関しては、鼻噴霧用ステロイド薬や経口抗ヒスタミン薬などの薬物療法で十分な効果が得られない患者に実施することが推奨されています。


そして、これまでに実施されたシステマチックレビューでは、皮下免疫療法が舌下免疫療法を上回ることが示唆されていると紹介されています。注目していただけに少し残念ですね。


それはさておき、花粉症に悩む身としては今まで自分に対して行ってきた鼻噴霧用ステロイド薬を中心にした治療法が間違いでないことが分って良かったです。


一方、舌下免疫療法に関しては、現時点では鼻噴霧用ステロイド薬の無効例にのみ推奨されているので、私ももう少し治療開始を見合わせようと思います。



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