整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

ACL再建術

ACL再建術後の伸展制限

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鏡視下前十字靱帯再建術後の問題点として、膝関節の伸展制限が挙げられます。その要因のひとつとして、脛骨ACL停止部前方に形成された滑膜・瘢痕組織があります。


この部分に瘢痕組織が形成されると、膝関節伸展時に大腿骨顆部のグルーブに当たって伸展制限の原因となることがあります。


私が所属する施設では、鏡視下前十字靱帯再建術後1年で抜釘術(半腱様筋腱使用・エンドボタン)および鏡視をルーチンとしています。



先日、ACL再建術後の患者さんで、僅かに伸展制限が残っている方の鏡視を行いました。鏡視所見としては、脛骨ACL停止部の前方には特に瘢痕組織形成を認めませんでした。


同じ病院にACL再建術のスペシャリストが居るのですが、ACL再建術後に伸展制限が残存する症例では、この部分を重点的に確認して、必要に応じてシェービングするとのことです。


私はラーニングカーブの問題で、早々にACL再建術のスペシャリストへの道を諦めましたが、同じ病院で他の分野のスペシャリストが居ると本当に助かります。





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ACL再建術でグラフト採取に失敗したら・・・

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今日の午前は鏡視下前十字靭帯(ACL)再建術でした。
半腱様筋を移植腱に使用しました。


私は、鏡視下前十字靭帯再建術のステップを大きく3つに考えています。
① 移植腱の採取
② 骨孔作成
③ 移植腱の固定


通常、①はあっさり終了しますが、何らかのトラブルが発生するとリカバリーが利きにくいので、最も慎重に手術を進めるべきポイントのひとつという認識です。


実際、私自身の経験としてテンドンハーベスターが膝窩部で引っ掛かって半腱様筋が途中で切れたことがあります。一度このようなことが起こると結構トラウマになってしまいます・・・。


このようなトラブルが発生した場合、テンドンハーベスターをそのまま留置しながら先端を触知して皮膚切開を加えます。そして切れてしまった半腱様筋の中枢側を展開して採取し直します。


決して、慌ててテンドンハーベスターを引き抜いてしまってはいけません。引き抜いてしまうと途中で切れてしまった半腱様筋を見失ってしまうので、どうしようもない状況に追い込まれます。


考えてみれば鏡視下前十字靭帯再建術は単純な手術なのですが、術者の感覚と慣れに依存するポイントが多い手術なので、年間を通じて症例数を維持することが重要なのかなと思います。



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ACL・PCL同時損傷の治療方針

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昨日、バイクの高エネルギー外傷の方が入院されました。
膝に高度の腫脹があったのでMRIを施行したところ、ACL・PCL同時損傷を認めました。


ACL・PCL同時損傷は、膝関節脱臼の亜型と考えられています。治療方針としては、
①PCL再建術 ②ACL+PCL同時再建術 ③PCL再建術→ACL再建術 があります。


①ですが、ACL損傷とPCL損傷が並存する場合、PCL再建の方がACL再建よりも優先されます。これはPCLの方が膝関節の安定性に重要な役割を果たしているためです。


②は同時再建(PCL再建術→ACL再建術)なので時間はかかりますが、初回手術なので術野の見え方が比較的良好です。ただし2本同時再建なので膝関節が拘縮しやすいのが欠点です。


③は取り敢えずPCL再建術を施行したが、やはり不安定性が残存するため二期的にACL再建術を施行するパターンです。2度目の手術なので、鏡視下の視野の確保が少々難しいようです。


ACL・PCL同時損傷はめずらしい外傷ですが、基本的には膝関節脱臼の亜型です。新鮮例では血管損傷(膝窩動脈)も併発している場合が多いので注意が必要でしょう。




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