整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

BML

BMLは変形性膝関節症の増悪因子

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変形性膝関節症は、単純X線像で診断されることが多い疾患ですが、 MRIの普及によってbone marrow lesion (BML)と呼ばれる病態が明らかになりました。



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BMLは、MRIにおいて骨髄内の T1強調画像で低信号、T2強調画像で高信号をきたす信号変化です。BMLは、骨粗鬆症と変形性膝関節症との関連で注目されています。


膝関節は、変形性関節症が進行する過程で、ごく小さな骨壊死が頻回に発生していると言われています。この過程は、股関節の大腿骨頭壊死症とは大きく異なります。


最近では、膝関節骨壊死症は、軟骨下骨挫傷によって二次性に発生する骨壊死である可能性が高いと考えられています。つまり、この骨壊死がMRIで軟骨下骨に認められる BMLです。


BMLは軟骨下骨の骨挫傷なので、骨粗鬆症が進行すると併発するリスクが増加します。このため、変形性膝関節症の進展を予防するためにも、骨粗鬆症の治療が重要となります。


私は、変形性膝関節症と骨粗鬆症は関係の無い病態だと考えていましたが、BMLのことを考慮すると、変形性膝関節症の患者さんには積極的に骨粗鬆症の治療も行おうと思いました。






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膝関節周囲のbone marrow lesion

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先日、苑田会人工関節センター病院の杉本先生の講義を拝聴しました。平成7年卒なのですが、年間400例以上の人工関節症例を執刀されているエネルギッシュな方でした。


その講演の中で、膝関節周囲のbone marrow lesionについての話がでてきました。膝関節の単純X線像でそれほどOAが進行しておらず、MRIでも半月損傷の所見が無い症例の中に、関節腔内注射等の保存治療に抵抗性の方が散見されます。


そのような方の中には、MRIのSTIRで脛骨にびまん性の高信号領域を認める症例があります。
このような方にエルシトニンやフォルテオを投与すると痛みが軽快することが多いとのことでした。


日常診療の中でも、STIRで骨髄内に高信号領域を認めることは結構あると思います。今まではあまり気にかけることが無かったのですが、bone marrow lesionと痛みとの相関についてもう少し注意を払うべきだったと反省しました。


まだ、bone marrow lesionの原因ははっきり解明されていないのですが、骨髄内の微小骨折による出血の可能性があります。同様の症例があれば、一度エルシトニンを試してみたいと考えています。



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