外来で末期の変形性膝関節症の患者さんがいます。
まだ60歳台なのですが、高度のOAなのでTKAでしか対応できなさそうです。



しかし、この方は身長165cmに対して体重90kgと高度肥満を認めます。これだけの肥満なので、睡眠時無呼吸症候群も併発しているようです。


手術を検討するにあたっての問題点は、睡眠時無呼吸症候群への対応です。通常、管理されている睡眠時無呼吸症候群ではCPAPが導入されています。


しかし、この方は診断はついているものの、CPAP未導入で何の治療も受けていないようです。つまり、未治療の睡眠時無呼吸症候群ですね。


術後に呼吸状態が悪化するリスクが高いので、未治療の睡眠時無呼吸症候群に予定手術を施行するのは避けるべきです。


今回の正解は、まずは内科で睡眠時無呼吸症候群の治療としてCPAPを導入してもうことです。周術期には「マイCPAP」持参で乗り切りましょう。


まぁ、本当はダイエットすることが、変形性膝関節症および睡眠時無呼吸症候群の治療としてベストであることは論を俟ちませんが・・・





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初学者がTKAの治療体系を俯瞰するにあたり、最もお勧めの書籍です