整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

CR

CRの下肢全長の精度は如何ほどか?

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THA術前や外傷後の脚短縮では、正確な脚長差の計測が重要です。脚長差を計測するためには単純X線像を撮影しますが、どれほどの精度なのかを調べてみました。


両下肢全長は、長尺カセッテにCR(computed radiography)を3枚挿入して撮影します。3枚のCR同士は自動で繋ぎ合わせられるため、拡大率を除けば正確な計測が可能です。


モニター上で計測する下肢長は拡大率分だけ長くなります。通常撮影では管球~カセッテ間=1m
なので、周知のように拡大率110%です。


一方、長尺カセッテでは管球~カセッテ間=2.3~2.5mなので、110%未満となります。計測値は実測にほぼ近似すると考えてよいレベルの拡大率だそうです。


フィルムで出力していた時代には、手でフィルムを貼り合わす必要があったため、脚長差の誤差が発生しましたが、モニター上で計測する場合には誤差はほぼ無いようです。


なかなか便利な世の中になったものですね。







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TKA: CRでのPCL確認法

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昨日の午前は人工膝関節全置換術(TKA)でした。
使用機種は、ライト・メディカル(WRIGHT MEDICAL)のEVOLUTIONでした。


今回は比較的若年者で可動域が良好なのでCRを選択しています。私が採用しているCR・PS・CSの選択方法の考え方は、こちらを参照していただければ幸いです。


CRで問題になることは、本当にPCLは温存されているのか?という点だと思います。ACLは直視下に容易に判別できますが、PCLは滑膜や後方関節包と混在しており分かりづらいからです。


私の場合、大腿骨と脛骨の骨切終了時に助手に下肢を引っ張ってもらいます。後方関節包に接して太い索状物を触知すれば、それはPCLであり温存されている証拠だと判断しています。


油断していると、PCLは脛骨骨切の際に後方骨皮質から剥がれてしまうことがあります。しかし、大腿骨の4面カットを施行する前の段階ならPSにコンバートすることが可能です。


大腿骨と脛骨の骨切終了時に、下肢を牽引しながら指先でPCLおよび膝窩筋腱のレリーフを触知する習慣を身に着けておいて損はないでしょう。


尚、EVOLUTIONには2014.5.28現在でフィン付きの脛骨トライアルがありません。本番での一発勝負になるので、脛骨の展開が充分かを確認するべきです。メーカーの改善が期待されます。



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TKA: CRタイプの大きさで迷ったら小さめサイズですが・・・

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今日の午前は人工膝関節全置換術(TKA)でした。骨質が良好で軟部組織も弾力性が保たれているため、術野の展開が容易な症例でした。本日の使用機種はZIMMERのNEXGENです。


比較的若年で関節可動域の保たれている症例にはCRタイプのインプラントを選択しています。本日もCRタイプを予定していました。大腿骨顆部のサイジングをするとサイズDとEの中間でした。


大腿骨側のインプラントサイズで迷った時には、PSタイプではPCLを切除すると屈曲ギャップが大きくなるため、これをカバーするために大き目のインプラントを選択します。


逆にCRタイプではPCLが効いてギャップが小さいため、小さめのインプラントを選択します。本日はCRタイプの予定だったので、中間サイズではサイズDを選択することが多いと思います。


しかし、大腿骨側トライアルを顆部に並べて比べてみるとサイズEの方が同じぐらいの大きさでしっくりきました。教科書的にはサイズDかもしれませんが、実際の顆部にはサイズEの方がより合っていたのです。


臨床の現場では、教科書よりも実際の状況に合わせて手術を進めることが多々あります。杓子定規に教科書の知識に従うよりも、実際の骨の形状に合わせて治療を進めるべきかなと思いました。




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TKA: PS・CR・CSタイプ間の違い

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今日の午前は、人工膝関節全置換術(TKA)でした。使用機種は、ライト・メディカル(WRIGHT MEDICAL)が今年1月から販売開始したEVOLUTIONでした。


EVOLUTIONの特徴は、過去に記事にしています。今回は比較的若年の方だったので、CRタイプを第一選択としました。バックアップでCSタイプも準備しています。


最近では、CSタイプも結構メジャーになりつつあります。CSはCruciate Substitutingの略で、後十字靱帯を切除し、インプラント(主にインサート形状)によって安定性を実現しています。


一般的にTKAのタイプ別では、PS>CR>CSの順で大きな可動域を得ることができます。一方、PSではインプラントのポスト・カム機構で安定性を実現しているので、インサートのポストやインプラント骨界面にストレスが掛かりやすい欠点があります。


CSに関しては、まだ十分な量の長期成績が出ていないのですが、インサートの厚みがあるので可動域が悪くなりがちなのが欠点です。


以上を総括すると、そこそこの年齢で術前可動域があまり良くない場合にはPSを、若年者でPCL機能が温存されており関節可動域が良い場合にはCRを、CSはCRのバックアップとして準備するといったフローチャートが、現時点では妥当なのかなと思っています。




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