今日の午後は、示指変形性DIP関節症に対するDIP関節固定術でした。
DIP関節が橈側に変形しており、お箸を使いにくいことが手術希望された理由でした。


中節骨・末節骨とも小さな骨なので、骨の接触面積を広げて安定化して固定するのがポイントです。この操作はdiamond burr等で骨を掘削・形成すると上手く仕上がります。ただし圧倒的に骨が小さいため、椎弓を掘削する感覚で削っていると掘削しすぎてしまいます。


作成した骨溝にDIP関節を展開する際に切除した骨棘を、細かく砕いて両骨間に骨移植します。
基本的には指骨は骨癒合しやすいですが、母床の骨質が悪い場合には舟状骨偽関節手術のルッセ法のようにcorticocancellous boneを骨移植してもよいかもしれません。


固定方法ですが、AcutrakやHervert screwなどより、むしろC-wire等でcross pinningする方が確実性があるように思います。どうしてもスクリューを使用したいのなら、背側からではなく中節骨橈側から末節骨尺側に挿入する方が固定性が上ります。ただし、どこから挿入する場合も、スクリュー挿入部の皮質骨が骨折しやすいので注意が必要です。