膝関節の外来治療の柱のひとつに関節内注射があります。長年、私も膝関節に対する関節内注射を施行してきました。



しかし、ヒアルロン酸製剤の関節内注射に対する推奨強度(SOR)が、OAの国際学会であるOARSI (64%)と日本(87%)とで、大きく異なっています。


このことについて、京都府立医科大学・学内講師の井上裕章先生の講演を拝聴して初めて知りました。う~ん、これにはびっくりです。


井上先生は、海外では末期OAに対してヒアルロン酸製剤を使用するのに対し、本邦では初期OAから使用していることが原因ではないかとおっしゃられていました。


私の肌感覚として、やはりヒアルロン酸製剤は変形性膝関節症に対して、ある一定程度の効果は見込める印象です。


欧米の研究では、ヒアルロン酸製剤の変形性膝関節症に対する効果は限定的とのことでしたが、治療習慣の違いと判断して関節内注射は継続しようと思います。






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