私は回復期リハビリテーションの患者さんも担当しています。
その中のひとりに脛腓骨開放骨折術後で、なかなか仮骨形成を認めない方がいます。


かれころ髄内釘による手術を施行されてから数ヶ月経過しているのですが、単純X線像で仮骨を確認できず、前医からの免荷指示もかなり厳しめです。


そして高次脳機能障害もありこちらの指示が入りにくいため、PTB装具を作成して1/2 PWB程度の免荷歩行訓練を施行していました。


そして本日、リハビリテーション訓練に立ち会った際に、先週末に導入された新しい歩行器を用いて歩行訓練する姿を見かけました。



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これはPOPO(ポポ)という免荷式歩行器で、株式会社モリトーが製造・大和ハウス工業が販売しているそうです。大和ハウス工業は自動排泄処理ロボットのマインレットも取り扱っています。


免荷しながら歩行訓練できることが特徴で、ハーネスで骨盤部分から吊り上げることで、あらかじめ設定した荷重が掛かるという仕組みです。荷重は0~40Kgの間で設定することが可能です。


免荷歩行風景を確認しましたが、PTB装具よりも免荷はきっちり守れるようです。また、歩行器なので歩行訓練もスムーズに進むため、今後PTB装具は不要になるかもしれません。


価格が50万円ほど掛かるのがネックですが、あきらかにスムーズに免荷での歩行訓練を施行できるので、予算が許せば導入を検討する価値があると思います。




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