2012.7月ごろにMTX投与前には結核の既往を調べるためにクォンティフェロン(QFT)/ T-スポット®.TB、胸部CTまで施行しろ!という文章が添付文書に記載されてしまいました。


これは某大手製薬会社の
保身による暴挙なのですが、未だにQFTやT-SPOT陽性例では副作用の強い抗結核療法を全例に施行しなければいけない状況が続いています。


先日もT-SPOTのみ陽性で胸部CTで所見の無い患者さんに対して、イソニアジド(INH)の単独予防投与を開始しました。何となく患者さんに対する罪悪感を感じます・・・。


抗結核剤の予防投与は、イソニアジド(INH)の単独予防投与です。末梢神経障害や視神経炎などの中枢神経障害予防のため、ビタミンB6製剤も併用することを忘れてはいけません。


通常、イソニアジドは6~9ヶ月投与します。法的にはT-SPOTのみ陽性で胸部CTで所見の無い患者さんに対して抗結核剤の予防投与を行う場合も「潜在性結核感染症」になるそうです。


この場合、保健所に結核発生届をしなければいけません。届出をすると抗結核療法の公的補助を受けることが可能です。しかし、T-SPOTが陽性なだけで、ここまでしないといけないとは・・・



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