整形外科医のブログ

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T2T

関節リウマチのT2T治療の意義

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関節リウマチのT2T (Treat to Target) 治療の意義についてまとめます。
SDAI, CDAI,DAS28などの指標や、ACR/EULAR 寛解基準を基準にして、明確な数値目標を設定して、それに到達するまで評価と治療内容の見直しを繰り返すことを明記した点が非常に斬新です。


T2T治療は関節リウマチにかぎらず高血圧症や糖尿病でも導入されている概念ですが、明確な数値目標を設定して、それに到達するまで評価と治療内容の見直しを繰り返すことで、治療成績を上げています。


ただし、SDAI, CDAI,DAS28などの指標やACR/EULAR 寛解基準は、全ての症例で関節リウマチの活動性や機能障害の程度を正確に評価しているとは言い難いのでは?と思います。
指標を妄信するのではなく、目の前の患者さんの状態を見て、関節の腫れを触って感じるのが一番大事なんでしょうね。

関節リウマチの治療ターゲット(treat to target:T2T)

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関節リウマチの治療ターゲット(treat to target:T2T)についてまとめました。
4つの基本原則と10つのリコメンデーションからなっています。
当たり前のことをいっているのですが、初心に戻ることも大事ですね。


基本原則

  1. 治療方針の決定は、患者と医師の間で共有すべきである。
  2. 治療の第一目標は、症状を改善し、骨破壊を予防し、身体機能や社会活動を正常に保ち、長期にわたる生活の質を最大限にすることである。
  3. そのために最も重要なことは、炎症を抑えることである。
  4. 治療結果を最適にするために疾患活動性を測定して治療を調整する。

 

 

リコメンデーション

  1. 治療の第一目標は、臨床的な寛解とすべきである。
  2. 臨床的寛解は、明らかな炎症性活動性の症状や兆候が存在しないことである
  3. 寛解が目標であるが、時に現実的な目標としては低活動性となり、早期例でない場合は特にそうである。
  4. 治療目標を達成するまでは、少なくとも3カ月おきに、治療方針を見直すべきである。
  5. 疾患活動性の測定は定期的に行う。中~高活動性の場合は毎月行い、低活動性~寛解の場合は3-6か月毎に行う。
  6. 日常診療で治療方針を決定するために、関節の評価を含む複合指標を使用する。
  7. 疾患活動性の評価に加えて、治療方針を決定する際には、骨破壊の程度や身体機能障害の評価を考慮すべきである。
  8. 治療目標を達成できたら、それを維持すべきである。
  9. 疾患活動性のモニターにどのような複合指標を使用するかおよび治療目標の程度は、合併症の程度や、患者の要因、副作用の危険性によって変化する。
  10. 治療目標やそれを達成するための治療方針について、患者に適切に情報を提供する。

 

Ann Rheum Dis 2010:69;631-637

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