今日の午前は人工股関節全置換術(THA)でした。アルコール性特発性大腿骨頭壊死症(ION)の方で、大腿骨頭前方回転骨切術(ARO)後です。


転倒して大腿骨近位部骨折を併発したのですが1ヶ月間放置していたという現病歴です・・・。
今回が3回目の手術なので、股関節周囲の瘢痕化が高度でした。


最初は術野のオリエンテーションさえつきませんでした。
基本的には瘢痕組織を切除して、拘縮の解除を行います。


ご存知のようにIONに対するAROは九州大学元総長の杉岡先生が考案された術式で、非常に高度な技術が要求される手術です。


この手術で救われた方は多いと思いますが、手術適応を決定する際にアルコール性IONの場合には患者さんの性格も考慮する必要があることを痛感しました。


※ THAの手術記録のテンプレートが必要な方は、私の運営するサイトから自由にダウンロードしていただけます。ただし、手術記録のテンプレートはあくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行っていただけますよう重ねてお願いいたします。