整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

腱板断裂が日常生活動作に及ぼす影響 ~ 一般住民における痛みのない肩を含めた検討 ~

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Jornal of Orthopaedic science掲載論文要旨で、興味深い論文があったので抜粋します。
群馬大学の中島大輔先生の”腱板断裂が日常生活動作に及ぼす影響 ~ 一般住民における痛みのない肩を含めた検討 ~”です。


・ 対象は、一般住民462名924肩(平均年齢61.3歳)
・ 地域検診方式で、両肩の超音波検査を施行
・ 断裂群は99肩、非断裂群は825肩
・ 腱板断裂を有している場合は①肩関節の夜間痛、②肩挙上時の筋力低下 が有意に高かった


意外と腱板断裂している人が多いなというのが実感です。
普段、肩関節周囲炎として治療している患者さんの中にもたくさん含まれているのかなと思いました。

外反膝に対するTKA

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今日の午前の手術は人工膝関節全置換術(TKA)でした。
20年前の脛骨高位骨切術(HTO)後の症例で、外反膝をきたしていました。


TKAのなかでも外反膝は難易度の高い手術のひとつです。
外反膝のTKAでは下記のような注意点があります


・ FTA160°を越える症例は特に難しい。術前に内反ストレスを掛けてどれくらい外側の緊張が強いか確認しておく(Fixedかnon-fixedか)

・ 脛骨内側の剥離は骨切り量(2-3mm程度)にとどめる。

・ 大腿骨外反骨切り角は計測より1度程度少なくする。

・ 大腿骨のエントリーポイントは大腿骨外顆の低形成のため、内顆に掛かってしまうことが多い。つまり顆部のwhite side lineより5mm内側となる。

・ 大腿骨遠位骨切りが終了した時点で(大腿骨内顆は9mm骨切り)、下肢を牽引して大腿骨遠位骨切り面に10mmのスペーサーを当てて脛骨骨切り量のおおよその指標とする。内側がゆるいので脛骨骨切りは通常2-3mm程度となる
。MCLがゆるんでいるため内反膝のように9mm切除すると高度の不安定性をきたしてLCCKを選択せざるえなくなる。

・ 下肢を牽引して大腿骨遠位骨切り面に
10mmのスペーサーを当てて脛骨骨切り量が5mmに近いようなら、まず大腿骨遠位の骨切りを最大4mm程度まで追加する。

・ それでもタイトなら脛骨を切除せざるえない場合もあるが、屈曲時に不安定性が出現することを覚悟する。

・ 外反膝では大腿骨外顆の低形成のため外旋角が強いが、インプラントをやや前めに設置するかワンサイズアップしないと前方外側にノッチを形成することがある。

・ 通常、surgical axis= clinical axis- 3°であるが、つけすぎると屈曲時に内側がゆるむのでやや控えめにする。

・ 外側の緊張は①iliotibial bandの切離、release (Gerdy結節で骨膜下に剥離、筋膜の連続性は残す) ②LCLの切離、releaseを行う。これでだめなら③popliteal tendonのrelease、切離を行うがこれは最終手段である。

・ 特に膝の屈曲拘縮がある症例では腓骨神経の広範囲の剥離を行う必要がある。



よくいわれるようにTKAは、soft tissue surgeryですね。




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THAで良好な展開を得るための工夫

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今日の午前の手術も人工股関節全置換術(THA)でした。
私は前側方からアプローチしますが、良好な展開を得るために下記のような工夫をしています。


・ 最初は大転子先端を中心に6cm程度の皮切を加え、大腿骨を展開した時点で必要な皮切を追加する
⇒ これによって皮下脂肪の多い患者さんでも至適な皮切となる


・ 梨状窩、寛骨臼縁までしっかり関節包を切開する
⇒ 特に
1~23時方向は関節包の内側まで切除してクリアランスを良くすることで脱臼しやすくなります


・ 寛骨臼を充分に展開できないときは、
  ①
 大腿骨頚部骨切りが高位である
  ② 大腿筋膜張筋の切離が不充分
  ③
 下方関節包の過緊張
  ④ 大腿骨頚部の剥離不足なことが多い
⇒ 特に③の場合は
横方向に緊張している下方関節包下にエレバトリウムを挿入して関節包のみ切離します。尚、この靭帯を処理する工程は、前側方アプローチに特徴的で、後側方アプローチでは必要ありません。


手術開始から30分以内のカップインプランテーション完了を一つの目安にしています。

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