昨日の夕方はアルバイト先で夜診をしていました。
平日の夜診なので、そこそこ新患が来ます。
たいていの方は腰痛や膝・肩関節部痛です。発症して間もない方が多いため、いきなり関節腔内注射をすることには難色を示します。このため、初診では消炎鎮痛剤の処方が多くなります。
つまり、診察して画像所見で大きな問題が無いことを確認してしまうと、その後の治療内容は多くの方で消炎鎮痛剤の処方に落ち着いてしまうのです。
その病院では採用薬も限定されているため、治療内容が投薬内容まで同しとなるワンパターンな金太郎飴状態となってしまいます・・・。
数人連続で同じ処方内容になると何だか申し訳ない気持ちになってしまいます。もちろん、後ろめたさを感じる理由など全く無いのですが、こんなにワンパターンでいいの?という気持ちです。
消炎鎮痛剤のみでは症状が軽快しない方は翌週にも受診されます。ここからが整形外科医としての腕の見せ所なのですが、幸か不幸か半分以上の方は再診することがありません。
こういうことを延々と繰り返しているうちに、一般病院での整形外科外来では「消炎鎮痛剤を処方するために、如何にして納得してもらうかがポイント」かなと思うようになりました。
まあ、消炎鎮痛剤で治る方ばかりなら苦労はしないのですが・・・。
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