先日、アルバイト先の診療所で夜診をしている際に、おもしろい気付きがありました。
整形外科の外来診療では、患者さんに診察台へ上がっていただくことが多いと思います。
その際、当然のごとく靴を脱ぎますが、この脱いだ靴を履くための”靴ベラ”を診察室に常備しているのです。看護師さんも積極的にこの靴ベラの使用を勧めています。
整形外科の患者さんは足腰が悪い方が多いので、この小さな心遣いはかなり好評のようです。さすが、地域一繁盛しているクリニックは違うなあと思いながら帰路につきました。
翌日、勤務先の病院での外来で看護師さんにこの話をすると、「何言ってるんですか、ウチにも靴ベラぐらいありますよ!」というではないですか・・・。
しかし、私自身この靴ベラを使用している場面を一度も見たことがありません。つまり、せっかく診察室に靴ベラがあるのに、それを全然有効利用していないのです。
このあたりのサービス精神の違いが、地域一繁盛しているクリニックと、どちらかというと殿様商売的な病院との違いなのかなと妙に得心してしまいました。
いずれにせよ、外来診察室での靴ベラ使用は、診察時間の短縮にもつながるし、患者さんの利便性にも資するので、積極的にお勧めしていきたいと思います。
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今日も朝から人工股関節全置換術(THA)を施行していました。
最近、本当にTHAが多いです。
術中、カップのドリリングをしている際に、私のPHSが鳴りました。手術室看護師さんが代理で出ると、事務から「JMNのフジクラさんから外線がかかってきています」とのことでした。
JMNのフジクラさん???と一瞬思いましたが、すぐにアレ(※)だと気付きました。手術のヤマ場の絶妙なタイミングなので、手術を受けている患者さんにとっても本当に迷惑な話です。
※ 投資用ワンルームマンションや商品先物取引の営業電話
この頃は、よく分からない会社名でドクターに取り次いで貰おうとする輩が多くて困ります。きっと、病院のホームページなどから医師名を調べて片っ端から電話営業しているのでしょう。
最近は忙しいので端から相手にしないですが、以前に何度かじっくり話しを聞いたことがあります。話の内容はともかく、独特の世界に引きずり込むトーク力はなかなかのモノでした(笑)。
電話営業さんよりも私の方が知識・経験とも遥かに上なはずですが、まるで宗教のように私を洗脳しようとして困ったものです。そんな彼らですが、稀に実戦的なことを言う場合があります。
それは投資用マンション投資で「白色申告」を推奨していることです。彼らのセールストークは「医学書や学会出張費も経費で落とせる」ですが、これは白色申告だからこそ可能なのです。
この手法は、白色申告では複式簿記が不要なことを逆手に取った脱税行為です。しかし現実的には小規模な不動産投資程度では税務署のチェックが入らないケースがほとんどだそうです。
私も顧問税理士から省力化のため白色申告を勧められた時期がありました。営業さんが税務をどこまで理解しているかは怪しいですが、偶然にも実践的なことを言っていることがあります。
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今日の午前も人工股関節全置換術(THA)でした。
連日のTHAネタで恐縮です・・・。
この方は、幼少時にSmith-Petersen approachで前方からの股関節手術を受けていました。股関節前方の癒着が予想されたので、今回は前外側アプローチを選択しました。
単純X線像のごとく、中~高等度の臼蓋形成不全がある股関節だったので、リーミングを慎重に施行する必要がありました。CTで計測したところ、予定サイズは46>44mmでした。
セメントレスTHAは、セメントTHAよりはカップのhigh hip centerを許容しますが、それでもバイオメカニカルな観点からは、できるだけ原臼位に近いところにカップを設置する方が望ましいです。
しかし、日本人に多い二次性股関節症では原臼位にカップを設置することは、技術的に困難なことが少なくありません。このような「絶壁」のような寛骨臼でのリーミングにはコツがあります。
リーミング部位の決定は寛骨臼上縁からの距離を一つの基準としています。船橋整形外科病院の老沼先生は、寛骨臼のカップの上縁がくる部位に電気メスで直接マーキングされていました。
例えば寛骨臼上縁から10mmがカップの端になる場合には、10mmの平ノミをメジャー代わりにして寛骨臼内に電気メスで球状にマーキングします。今日の症例では約15mmでした。
この骨表面にマーキングしたラインを上縁にしてリーミングを行うと、high hip centerになることなく、術前計画通りの高位にカップを設置することができます。
今朝の症例では上図の矢印の位置がリーミングの上縁です。寛骨臼とカップの間には骨移植を行っています。カップ設置位置の上縁のマーキングは臼蓋形成不全股では勧めの方法です。
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