整形外科医のブログ

投資の成功によって30歳代で経済的自由を達成しました。 医師起業家として年商10億円企業を目指して日々奮闘中

頚椎症性神経根症の治療は苦手です

このエントリーをはてなブックマークに追加

今日の午前は外来でした。
毎週、新患を診察していますが、頚椎症性神経根症の方の診察では少し悩むことがあります。


身体所見から頚椎症性神経根症の診断は容易ですが、治療は意外と難しいと思います。私の場合、初回はリリカ (75mg)1C夕食後 + ロキソニン 3錠で治療を開始しています。


これで症状がましになる方は1/3程度です。初回で薬物治療に全く反応しない方は、リリカを300mgまで増量しても、最終的には1/2程度の方しか症状が軽快しない印象です。


つまり、2回目の診察でおおよその治療経過の予想が見えてしまうのです。リリカ無効例はトラムセットにスイッチしますが、リリカ同様に量を逓増するので受診回数が多くなります。


薬物治療が無効な方は、念のためMRIで精査しておきたい気持ちになります。何か重大な病態を見逃している可能性があるからです。


しかし、受診回数が増えると患者負担が増えるので、MRIまで施行すると気の毒になります。MRIを撮像しても、ほとんどの場合は治療方針が変わらないので申し訳なく思ってしまうのです。


もちろん、神経の圧迫度合いはMRIでしか判定できないので難治例では必須の検査だと思いますが、検査結果に関わらずほとんどの場合は治療方針が変わらないのが辛いところです。


このような自分の心の中での葛藤を日々繰り返しているので、頚椎症性神経根症の患者さんの診察や治療には少々苦手意識を持っています。少し気にし過ぎなのかもしれませんね。



       ★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★


 
 一般的で使用頻度の高い、鎮痛薬・睡眠剤・感冒薬・胃薬・止痢薬・去痰薬・便秘薬等の薬剤が、全13章にわたって系統立てて書かれています。それぞれの章の最初に、薬剤の分類図が記載されています。各系統間の薬剤の使い分けも平易な文章で書かれており実践的な書籍です。


                      

 症状と患者背景にあわせた頻用薬の使い分け―経験とエビデンスに基づく適切な処方





姉妹本に『類似薬の使い分け』があります。こちらは全15章からなり、降圧剤、抗不整脈薬、狭心症治療薬、脂質異常症治療薬、糖尿病治療薬、消化性潰瘍治療薬、鎮咳薬、皮膚科疾患治療薬、抗菌薬などが1章ずつ割り当てられています。


                       


       類似薬の使い分け―症状に合った薬の選び方とその根拠がわかる



アトリックスに感動しました(笑)

このエントリーをはてなブックマークに追加


医療関係者に共通の悩みのひとつに”手荒れ”があると思います。
感染対策で頻回に手洗いすることが原因なのですが、毎日のことなので本当につらいです。


手荒れ対策にハンドクリームを利用していますが、なかなか”コレッ”といった決め手になる製品が無かったので、私は医薬品のヒルドイドソフト軟膏を愛用していました。


しかし、先日アルバイト先で非常に良いハンドクリームを発見しました。アルバイト先の外来看護師さん御用達のハンドクリームで、花王が販売しているアトリックスです。



                            

                    アトリックス ビューティーチャージ



一度試させてもらいましたが、あまりの使用感の良さに驚きました!すごくクリームが皮膚になじむのです。それ以来やみつきになり、外来中は手洗い後に必ず使用しています。


私はテレビを全く見ないので知らなかったのですが、結構CMで流れていて有名なハンドクリームらしいです。手荒れでお悩みの方にお勧めの一品です。




 ★★ 『 整形外科の歩き方 』でお宝アルバイト獲得のための基本講座を公開中です! ★★


      




尺骨神経前方移行術のピットフォール

このエントリーをはてなブックマークに追加

昨日の午後は肘部管症候群に対する尺骨神経皮下前方移行術でした。
この方は上腕骨顆部骨折後のため、約30度の肘関節伸展制限がありました。


術中所見は、pseudo neuromaの形成は認めませんでしたが、肘部管で尺骨神経が全体的に萎縮していました。おそらく骨折後の瘢痕形成のため肘部管で尺骨神経が圧迫されたのでしょう。


尺骨神経皮下前方移行術では肘部管を中心に広範囲に尺骨神経を展開する必要があります。中途半端な展開では肘関節部で前方に移行した尺骨が”く”の字に曲がってしまうからです。


しかし、実は広範囲に尺骨神経を展開するだけでは不十分です。中枢側の筋間中隔の切離を忘れると、テント状に緊張した筋間中隔の上を尺骨神経が跨ぐことになり圧迫されるのです。


また、筋間中隔の少し奥には太い静脈が走行しています。何も考えずに筋間中隔をそのまま切離すると、この太い静脈を損傷してしまうので注意が必要です。


尺骨神経皮下前方移行術のピットフォールは、①筋間中隔の切離 ②筋間中隔に伴走する太い静脈の保護 だと思います。手術の際には頭の片隅に置いておくと良いのではと思います。




             ★★ 管理人お勧めの医学書 ★★
 


広島大学名誉教授の津下先生による、手の外科における必須の医学書です。
特に、「私の手の外科」は津下先生直筆のイラストが豊富で、非常に分かりやすく
実践的な医学書です。




                                                   

                                        
            
手の外科の実際                       私の手の外科―手術アトラス








アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

管理人の著書

161228 【書影】医師の経済的自由
ビジネスパートナー募集中
産婦人科
株式会社リコー様のインタビュー記事


管理人によるケアネット連載コラム
log_carenet

医師のためのお金の話

管理人による m3.com 連載コラム
管理人による幻冬舎ゴールドオンライン連載
管理人も参加しているオンラインサロン
勤務医のための資産形成マニュアル
築古木造戸建投資マニュアル

医師のための築古木造戸建投資マニュアル 1
REITで実践する不動産投資セミナー
190122
医師のための 金融資産形成術


配送無料! 医学書 購入サイト
プロフィール

自由気ままな整形外科医

投資の成功によって30歳代で経済的自由を達成しました。 医師起業家として年商10億円企業を目指して日々奮闘中

・医学博士
・整形外科専門医
・日本リウマチ学会専門医
・不動産投資家
・超長期金融資産投資家

QRコード
QRコード
記事検索
メッセージ
免責事項
免責事項に関して明示することで、当ブログの利用者は以下の事項に同意した上で利用しているものと考えます。 ここに書かれる意見には管理者のバイアスがかかっています。 利用者が当ブログに掲載されている情報を利用した際に生じた損害等について、当ブログの管理者は一切の責任を負いません。 また、当ブログの情報は、あくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行ってください。 また、当ブログは医療関係者を対象にしています。それ以外の方が、当ブログの情報から自己判断することは極めて危険な行為です。 必ず医療機関を受診して専門医の診察を受けてください。 当ブログの内容は、予告なしに内容を変更する場合があります。