整形外科医のブログ

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書評: 関節リウマチ治療実践バイブル

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関節リウマチは、整形外科の中でも進歩が特に著しい分野のひとつです。まさに日進月歩なので、評価の確立した成書も無い状況です。日本リウマチ学会専門医でも月単位での情報をアップデートしている医師はそれほど多くないのではないでしょうか。


このような状況なので、初学者が関節リウマチをマスターしてアップデートしていくのは少しハードルが高くなってきています。現在のMTXと生物学的製剤を基本にした関節リウマチの治療体系を俯瞰するために 『 関節リウマチ治療実践バイブル 』
は最もお勧めの書籍です。





                      


                 
関節リウマチ治療実践バイブル



著者は、慶応義塾大学の竹内先生です。
4月に京都で開催された日本リウマチ学会の書店ブースで先行発売されているのを見かけました。何気なく手に取った本書を通読して、その完成度の高さに驚きました。本書が発刊されるまでは、リウマチ病学テキストが関節リウマチの初学者用テキストとしてはベストだと思っていましたが、本書の方が読みやすくよくまとまっていると感じました。


全く知識が無い方は、本書をまず2~3回通読してみることをお勧めします。もちろん、ほとんど頭に残らないでしょうが、その後は臨床の場で不明な点がでてきたら本書を用いてその都度習得していけばと良いと思います。



       ★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

       
       
総論   (診察・診断、治療全般、骨折・外傷、周術期管理)
 

       
各論   (手の外科、肩関節、脊椎、股関節、膝関節、足の外科、腫瘍)

       その他 (関節リウマチ、痛風・高尿酸血症、骨粗鬆症、専門医試験)



THA: 外傷性大腿骨頭壊死症(大腿骨頚部骨折後)のピットフォール

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今日の午前は、人工股関節全置換術(THA)でした。
80歳台の外傷性大腿骨頭壊死症(大腿骨頚部骨折後)でした。


M3の掲示板で同様のケースに対してTHAを施行するか人工骨頭挿入術を施行するかで議論があり、人工骨頭挿入術を推す意見が優勢だったことに驚いた記憶があります。


股関節外科医の感覚ではTHAですが、普段やり慣れていない術者からすると人工骨頭挿入術を選択する方が無難なのかと妙に得心したものです。


そうは言っても人工骨頭挿入術はthigh painの原因になるため、股関節周囲の感覚の鋭敏さが残っている若年層(70歳ぐらいまで)はTHAの方が不定愁訴が無く成績が良いと思います。


さて、解剖学的に正常に近い寛骨臼ではいくつかピットフォールがありますが、特に大腿骨頭壊死症で寛骨臼の変形が軽度の場合には、荷重部のリーミングが不十分になることが多いです。


前後壁で固定されているので問題無いといえば無いのですが、単純X線像的には少し気持ち悪さが残ります。大腿骨頭壊死症では患側の脚長が長くなりがちなので、寛骨臼上方のリーミングを心掛けたいものです。


また、高齢者の場合はリーミングの際に軟骨下骨を貫通すると脆弱な粗鬆骨が全周性に露出してしまい、カップの固定性が不良になることがあります。したがって軟骨下骨はある程度温存するようにリーミングの深さを調節する方が無難だと思います。




       ★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

 
    初学者がTHAの治療体系を俯瞰するにあたり、最もお勧めの書籍です


                   
    
                                    人工股関節全置換術



オスグット病の治療雑感

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今日の午前は外来でした。ゴールデンウィーク明けで激混みでしたが、患者さんも心得たもので騒ぎ出すような方はいらっしゃいませんでした。


連休中にスポーツをやり過ぎたらしく、Osgood病の中学生が膝痛で受診しました。型どおりストレッチを指導しましたが、差しあたっての痛みに対して装具を処方することにしました。


小学生ぐらいならテニス肘用のサポーターを処方することがありますが、さすがに中学生になると膝関節周囲が大きいのでテニス肘用サポーターでは長さが足りません。


Osgood装具は7000円程度と高価な割にはバルキーで使用しにくい印象があるので、いきなり初回からは処方しないようにしています。その代わりに私はテーピングを指導します。


アンカー無しのフィギュアエイト風のテーピングでも結構除痛効果があります。これでしばらく様子を見て、テーピングが面倒であればそこで初めてOsgood装具を勧めるのです。


どちらがいいのかは今でも分かりませんが、Osgood装具を処方してもあまり効果が無いと申し訳ないので慎重に治療を進めていくようにしています。


ちなみに整形外科医なら、テーピングの基本的な巻き方は知っておくべきだと思います。私の持っている本は古いのでお勧めしませんが、アマゾンで「テーピング、本」と検索して、理論や基本手技が記載されている書籍を購入すれば良いと思います。



                      






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