整形外科医のブログ

投資の成功によって30歳代で経済的自由を達成しました。 医師起業家として年商10億円企業を目指して日々奮闘中

資産形成のツボ: 損益通算について

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税制を知るには確定申告書を目に焼き付けるのが早道です のつづきです


あと、左上の所得欄にも“損益通算”という節税の種が隠されています。損益通算とは、所得課税において2種類以上の所得があり、1つ以上の所得が赤字で他の所得が黒字という場合に、それぞれの黒字の所得と赤字の所得を一定の順序に従い差し引き計算を行い、利益と損失を合算して計算することができるというものです。



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例えば、勤務医兼個人事業をやっていたとして、個人事業では赤字で、勤務医は黒字(あたりまえか)があった場合、個人事業の赤字部分を勤務医の給与所得にかぶせる事で、勤務医の給与に対して支払うべき税金を通算することができるというものです。


総合課税される所得が赤字の場合に、損益通算の対象となる所得は次の所得です。


   ① 給与所得

   ② 不動産所得

   ③ 事業所得
   ④ 譲渡所得 

   ⑤ 山林所得



よく、投資用ワンルームマンション販売業者から電話がかかってきますね。あれは、(2)の不動産所得の赤字を損益通算して、(1)の給与所得を減らすことで節税を図るものです。もちろん投資用の新築ワンルームマンションには不動産業者の利益がたっぷり乗っています。したがって、検討してもよい物件はほぼ皆無ですが、節税の考え方としては大筋で間違っていません。



詳しい話は後の項に譲りますが、特に(2)の不動産所得や(3)の事業所得を用いた給与所得との損益通算は節税に大きな力を発揮します。


話は脱線しますが、総合課税される所得には上記のほかにも雑所得、一時所得、配当所得、利子所得などがあります。これらの所得は給与所得との損益通算は認められていません。しかし講演料や原稿料の場合は雑所得になります。具体的には源泉徴収票の種別が「給与・賞与」ではなく、「報酬」「講演料」「原稿料」になっていたら雑所得となる可能性が高いのです。


雑所得は、給与所得との損益通算はできませんが、経費(交通費や書籍代等)を控除できます。額は少ないでしょうが、ここにも節税の種は隠されているのです。


ざっと勤務医に関係深い税制を説明しましたが難しかったですか?税制もまた習うより慣れろです。まず、自力で確定申告をすることから始めましょう。


次週の日曜日につづく



「骨折の連鎖」はダイナミックフラミンゴ体操で絶ちましょう

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昨日は、日本生体電気・物理刺激研究会に出席してきました。
医局からの出頭命令(笑)があったので出席したのですが、講演のレベルの高さに驚きました。


正直、事前に抄録にさえ目を通していなかったのですが、全8演題のうち7演題が現役の教授で座長も半分以上が現役教授という普通ではありえないシチュエーションでした。さすが現役教授が自分の専門分野を講演するだけあって内容も非常に洗練されていました。


一日で聴講できる濃度としては明らかに過去最高レベルで、単なる 『 研究会 』 なんですが日整会をも軽く凌駕する非常に有意義な一日でした。せっかくなので印象に残った講演をご紹介したいと思います。


まずは新潟大学の遠藤直人教授の骨粗鬆症に関する講演です。大腿骨近位部骨折の予防で重要なことは、「骨折の連鎖」を絶つことだそうです。骨折の連鎖とは下記の3つです。


   1. 脊椎椎体骨折 ⇒ 大腿骨近位部骨折
   2. 大腿骨近位部骨折 ⇒ 反対側の大腿骨近位部骨折
   3. 母 ⇒ 娘 


1 は、脊椎椎体骨折が発生すると身体のバランスが悪くなり転倒リスクが増大するため、大腿骨近位部骨折を併発しやすくなるそうです。2 もほぼ同様の理由で反対側の大腿骨近位部骨折を併発しやすくなります。


3 は、親子(母娘)の骨質は非常に似ているため、大腿骨近位部骨折をおこした方の娘にも、高率に大腿骨近位部骨折が発生する傾向があるそうです。


これらを予防するのに有効な予防法のひとつに、ロコモティブシンドロームの予防体操で有名な「ダイナミックフラミンゴ体操」があります。ちなみに今年の専門医試験では「ロコモ」を知らない受験生が結構な割合で居たと嘆いておられました(笑)。


ロコモティブシンドロームを知らない整形外科医が存在するとは思ってもいませんでしたが、さすがに「ロコモ」を知らないと恥ずかしいので来年受験予定の方はおさらいしておいたほうがよさそうです。


 

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不顕性の大腿骨近位部骨折の診断は回旋時痛をみています

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今日は当直明けですが、比較的よく眠れました。
当直終了間際に、病棟の患者さんが転倒されて股関節を痛がるとのことで診察してきました。


単純X線像で明らかな大腿骨近位部骨折を認めませんでした。私が勤務している病院にはMRIが無いので、単純X線像と身体所見のみで骨折の有無を判断しなければなりません。


特に、骨粗鬆症の強い方では不顕性骨折があるので診断に悩むことがあります。身体所見では ①股関節の回旋時痛 ②大腿骨の軸圧痛 ③大転子部の圧痛 の3点で骨折の有無を判断しています。


最も信頼しているのは ①股関節の回旋時痛 で、股関節を内外旋しても痛みが無ければ骨折は無いのであろうと判断しています。更に②と③も痛みが無ければ完璧ですね。


結局、恥骨骨折だったというオチもたまにありますが、大腿骨近位部骨折さえ除外しておけば問題無いかなと思っています。




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