整形外科医のブログ

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特発性大腿骨頭壊死症(ION)のTHA

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今日の午前の手術も人工股関節全置換術(THA)でした。
若年者の両側特発性大腿骨頭壊死症でした。


若年者の特発性大腿骨頭壊死症(ION)のTHAは、高齢者のOAと異なった特徴があります。
まず、解剖学的に寛骨臼に関してはほぼ正常な症例がほとんどです。
次に、骨質が良好なので高齢者のOA股と異なり極めて”固い”のです。


これらの特徴が、特にTHAでカップの設置に際して大きく影響します。
通常、カップは1mmアンダーサイズまでのリーミングに留めます。
しかし、IONのTHAでは同サイズリーミングまで行わざるえないことが多いです。
骨質が固すぎるため1mmアンダーサイズリーミングでは、カップを寛骨臼内にしっかり固定できないのです。


高齢者のOA股と比べて一見簡単そうに見えますが、実はIONに対するTHAの難易度は高いと思います。

THAのカップのリーミング角度

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今日の午前中の手術は人工股関節全置換術(THA)でした。
小柄な方だったのでカップの操作を若干やりにくかったです。


通常、カップのリーミングは目指すべき設置角度(外側傾斜角40度、前方開角20度)で行います。私も、カップの設置角度を前方開角20度にすること自体には異論はありません。
しかしリーミングの角度に関しては、全例で前方開角を20度にすると掘削方向が正中から外れるリスクがあると考えています。


寛骨臼の前方開角は平均すると20度前後ですが、なかには10度や30度の方もいます。
仮に寛骨臼の前方開角30度の方に20度でリーミングすると、寛骨臼前方がより掘削されます。
反対に寛骨臼の前方開角10度の方に20度でリーミングすると、寛骨臼後方がより掘削されます。


したがって私は術前CTで寛骨臼の前方開角を測定しておき、その角度でリーミングするよう心掛けています

TKAのパテラ置換のメリット・デメリット

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今日は人工膝関節全置換術(TKA)のパテラコンポーネント・インサートの再置換術でした。
パテラを置換するか、非置換かは意見の分かれるところですが、最近では置換派が優勢のようです。


パテラ置換のメリットは、レトロパテラペインの消失、パテラトラッキングの改善です。
一方、デメリットは膝蓋骨骨折併発のリスクです。


膝蓋骨骨折を併発した際には、かなりの確率で偽関節化します(50%以上)
また、術後感染が併発する率も驚異的に高く、これも50%程度あるようです。
一度置換した膝蓋骨は非常に血流が乏しくなっていることが原因と推察されています。


しかし、パテラを置換するとレトロパテラペインを訴える方は居なくなるので、切れ味が良いのは確かです。手術の切れ味が良いので、最近では私もパテラを置換するようになりました。
しかし、膝蓋骨骨折をきたした場合、対応策で頭を悩ませることになるのでしょうね。



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