今日の午前の手術も人工股関節全置換術(THA)でした。
股関節脱臼骨折後に変形性股関節症にいたった症例です。
一昨日に続いて普通ではない股関節でしたが、
手術をスムーズに遂行するためにも術前のCTの読影が重要です。
THAに際して、術前CTで確認することは一般的に下記です。
① 大腿骨頚部前捻角
② カップの大きさ
③ 切除する骨棘の位置と大きさ
更に、下記について把握すればより安全です。
④ 大腿動静脈が寛骨臼前壁からどの程度離れているか(ときどき接している症例があります)
⑤ 寛骨臼の前方開角
⑥ ダブルフロア底までの厚み
入念に術前計画を立てますが骨質までは判断できないので、
最終的には自分の手の感覚を研ぎ澄ます必要があります。
昨日の午後の手術は人工股関節全置換術(THA)でした。
変形性股関節症に大腿骨頚部骨折を併発した症例です。
変形性股関節症(OA)に大腿骨頚部骨折を併発する症例はめったに見かけません。
OAのために頚部周囲の骨質が硬いことが理由で骨折しにくいのでは?と考えています。
変形性股関節症に大腿骨頚部骨折を併発した症例のTHAはほとんど経験ありませんでしたが、
今回気付いた点を列記します。
・ 通常のOAと異なり関節の拘縮が高度でした(受傷後12日)。
関節内の軟部組織が炎症のために肥厚して拘縮しているような印象です。
・ 高齢の方だったことも関係あると思いますが、寛骨臼の骨質が悪くて、
表面の硬化した軟骨下骨を抜けると、数秒リーミングしただけで内板まで到達しました。
・ 拘縮してタイトなので関節の緊張はそれなりにあるのですが、伸張性に乏しいため、
少しリリースすると途端に易脱臼性が出現します。ストライクゾーンが非常に狭い印象です。
・ 上記のような理由で、ジンマー(ZIMMER)のキネクティブ(kinectiv)のような、
ネックチェンジャブルタイプのステムの方がより安全だと思いました。
THAに関しては大腿骨頚部骨折よりもOAの方が簡単だと思います。
幸い、あまり経験することは無いような気がしますが・・・。
蛇足ですが、変形性股関節症に大腿骨転子部骨折を併発した場合は、骨接合術を第一選択とするべきだと思います。転子部が粉砕していると、ステムの設置が極めて困難だからです。
昔からよく梅雨どきは関節リウマチの症状が悪化するといわれています。
たしかに診療をしているとそのような患者さんを散見します。
2000年から継続調査されているIORRAの成果のひとつとして、6000名近いリウマチ患者の疾患活動性(DAS28)が、春に悪くなり、秋に改善することが報告されています。
Iikuni N, et al. What's in season for rheumatoid arthritsis patient?
Seasonal lfuctuations in disease activity. Rheumatology(Oxford). 2007 may; 46(5): 846-8.
東京女子医科大学 膠原病リウマチ通風センター 山中教授のお話では、患者さんの自覚症状だけではなく、ESRやCRPまで統計学的に有意さをもって春に悪く、秋に改善するそうです。
まだまだ関節リウマチは解明されていないことが多いですね。
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