整形外科医のブログ

投資の成功によって30歳代で経済的自由を達成しました。 医師起業家として年商10億円企業を目指して日々奮闘中

大腿骨頚部骨折後のTHAが流行らない理由

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ひと昔前は、若年者の特発性大腿骨頭壊死症に対して人工骨頭置換術を施行していました。ところが周知のように術後成績は良くないです...。


股関節部痛が残存してしまう症例が多く、寛骨臼側が人工物に置換されていない弊害が指摘されています。このため、特発性大腿骨頭壊死症では THAが標準治療になりました。


これと同じ考え方で、高齢者の大腿骨頚部骨折でも寛骨臼側も人工物に置換した方が良いのではないかという議論が一時期流行りました。


論理的に考えると、高齢者と言えども人工骨頭置換術では股関節部痛が残存しそうです。このため、高齢者の大腿骨頚部骨折に対して THAを施行することが一時期流行りました。


ところがその後はあまり話を聞かなくなりました。実際に高齢者の大腿骨頚部骨折に対して THAを施行すると、さまざまなトラブルが発生するからです。


代表的なトラブルは、寛骨臼側のカップの固定不良でしょう。正常の寛骨臼なので、一見するとカップ固定は容易に見えます。ところが実際にやってみると難しい。


その理由は、変形性股関節症のように硬化していないので、軟骨下骨を越えてリーミングすると急激に固定性が低下するからです。しかも、大腿骨頚部骨折を起こすぐらいの粗鬆骨。


身の回りにもカップの固定性を得られずにセメントカップを使用せざるを得なくなった症例がありました。セメントレス派にとっては厳しいですね。


また、易脱臼性の問題もあります。もともと正常股なので可動域制限が無いことと、認知症を併発している患者さんが多いことが要因です。


今回の論点は、一見ロジカルに見えることも、実際にやってみると使えないことが多いことの一例でしょう。医療は難しいですね...。







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人工股関節全置換術



クレーム対応の原理原則は当事者を矢面に立たせないこと

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患者さんからクレームを受ける機会がときどきあります。おそらく患者さんからのクレームと無縁の医師はほとんど居ないのではないでしょうか。


このため、クレームがあった際にはある程度ルーチン化した対応を身に着けている人が多いと思います。しかし、医師個人が対応法を身に着けているだけでは十分ではありません。


クレームの第一波を受けることが多い医療機関のクレーム対応も重要です。大規模な病院などでクレーム対応がきっちりしている医療機関は問題無いかもしれません。


しかし場末病院では、クレーム対応のマニュアルが未整備なところも少なくありません。また新入職員の多い4月や5月は注意が必要です。


すでに8月になっていますが、先日患者さんのクレーム電話をそのまま医師につなぐという大失態を犯した職員が居ました。レベルの低さが露呈しますが、とにかくいただけません。


患者さんからのクレーム電話を医師につなぐのは最低の対応です。当然のごとく火に油を注ぐ結果にしかならず、誰にとっても益の無い行為です。


当事者を矢面に立たせないのはクレーム対応の原理原則です。この程度の知識が無いことにアタマを抱えてしまいそうですが、起こってしまったことは仕方ありません。


そもそもクレーム自体が医師に落ち度は無かったので、徒労感だけが残ります。なんでこんなバカげたことに時間を費やしているのだろう。


管理職にはロクなことが無いようです。とりあえず内部体制の立て直しが急務だと感じた事件でした。せめてクレーム対応ぐらい、ちゃんとやって欲しいな...。







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整形外科研修ノート 改訂第2版



術前検査で癌が見つかり患者さんに感謝されたが...

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先日、橈骨遠位端骨折の術前検査で胸部の単純X線像を撮影しました。何気にみていると、右肺門の下の方に 1cmぐらいの結節影らしきモノが...。


少し迷いましたが胸部CTを撮像したところ、明確な結節を認めました。シロウト目に見ても悪そうな顔をした結節影です。


さしあたって内科に紹介したところ、肺癌の可能性があるとのことでした。肺癌か否かの気管支鏡での精査が必要とのことでしたが、骨折の治療を優先してまずは手術を行いました。


そして骨折の術後に近くの総合病院で気管支鏡を実施して肺癌確定、その後は間髪空けずに肺切除術を施行したそうです。


先日、その患者さんが骨折の術後フォローで再診されたのですが、感謝されっぱなしでした。曰く、肺癌を見つけてくれたおかげで一命を取り止めたと...。


まだ肺癌が小さかったので根治的治療が可能だったようです。検査での癌見逃しがクローズアップされがちですが、今回のような良い方のパターンは珍しい部類だと思います。


患者さんに感謝されて悪い気はしません。しかしよく考えると、今回はたまたま見逃しませんでしたが、下手したら数年後に見逃しで訴えられていた可能性もあります。


勝って兜の緒を締めよではないですが、これからも胸部の単純X線像などで見逃しを発生させないように注意し続ける必要があると思いました。






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