今日の午前の手術は人工股関節全置換術(THA)でした。
大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折(subchondral insufficiency fracture of femoral head: SIF)の症例でした。


手術自体は、通常の変形性股関節症と変わりませんが、やはり骨質が悪いので寛骨臼のリーミングの際には軟骨下骨を全て掘削してしまわないよう注意が必要です。


SIFの場合、特発性大腿骨頭壊死症(ION)との鑑別が問題になります。
まず、単純X線像ですが、SIFでは骨盤が後傾していることが多いです。


MRIでは、IONはT1WIで有名な末梢側凸のバンド像を認めますが、SIFでは大腿骨頭直下に中枢側凸の帯状低信号領域を認めます。


まあ、診断を間違えても若年者でなければ、治療はTHAなので問題ないのですが・・・。