静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism: VTE) その2 のつづきです。
深部静脈血栓症は,発生部位(頸部・上肢静脈,上大静脈,下大静脈,骨盤・下肢静脈)により症状が異なります。
静脈血栓は,膝窩静脈より末梢側では,数日から数週で消失するものが多いです。
しかし,膝窩静脈より中枢側では1年以内には約半数が退縮するが、消失するものはまれで索状物として残存します。
骨盤・下肢静脈の深部静脈血栓症では,病型は膝窩静脈から中枢側の中枢型(腸骨型,大腿型)と、末梢側の末梢型(下腿型)を区別します。
急性期の症候の発現には、血栓の進展速度と静脈の閉塞範囲が関与します。急性静脈還流障害として中枢型では三大症候である腫脹・疼痛・色調変化が出現します。
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