課税所得2億円を稼ぐ行政書士として有名な金森重樹氏の著書です。 新書版ですが、期待以上の内容でした。『理詰めで富裕層になるための実践ノウハウ』と謳っているだけあって非常に読み応えがあります。 下記に私が感じた重要なポイントを記載します。
- 交渉ごとにおいて成功するための考え方は、相手にリスクを与えないで自分が進んでリスクを引き受けることと、相手に経済的なメリットを与えること
- 自分の強みを行かせる市場で、自分のルールで戦うというのが商売の鉄則
- 事業で成功するためには選択と集中が重要である。何でも屋さんは価格競争に巻き込まれるため敗北する
- 情報を発信する者に、全てが集中する
- ある商材の提供を考えた場合は、その商材を提供するべき相手を、どのような名簿の構築によって、どこから発見できるかが重要である
- 補助者は時給制で雇わず、成果制で雇う
- インターネット革命により、士業の所得は今後限りなくゼロに向かって収斂していく。
医療従事者も大半は国家資格を所有しています。現在士業の方たちが直面している急激な環境の変化は、私達にとっても他人事ではないかもしれません。
その昔、法律の仕事はビジネスではありませんでした。ところがインターネットの普及で専門情報が溢れ切った結果の価値の崩壊で法律の世界でも猛烈な価格破壊がすすんで社会正義というよりも単純なビジネス化が進展しました。TVCMで弁護士が借金整理のコマーシャルをやってるような感じですね。どんな業界でもデフレ、価格破壊、国の制度の変更にさらされたときにはあっという間に聖域がビジネス化してしまういい事例かと思います。
医療は命を預かりビジネスで割り切れない分野ですが、周辺業務が将来的にビジネス化していくとすれば、国家資格者の方も他山の石として研究してみる価値はあるかもしれませんね。
デフレと国家予算の窮乏は医療にも関係しそうですので。
追伸:アマゾンのレビューなどいただけましたら嬉しいです。
ありがとうございました。