今日の午前は人工膝関節全置換術(TKA)でした。
高度の屈曲拘縮をきたしており、伸展-50度でした。


このような高度屈曲拘縮例では、屈曲ギャップ>>伸展ギャップとなります。つまり、通常どおりの大腿骨・脛骨とも9mmずつの骨切りでは、全く伸展ギャップを確保することができません。


一方、屈曲ギャップはそれなりに確保できるので、必然的に大腿骨側を切り上げることで対処することになります。しかし、大腿骨を切り上げると ①膝窩筋腱の起始部が損傷を受ける ②MCLやLCLの起始部が損傷を受ける という問題が発生します。


したがって、極端に大腿骨側を切り上げることは不可能なので、ある程度脛骨側も切り下げることで対応せざる得ません。ちなみに本日の方は、大腿骨側13mm、脛骨側15mmの骨切りを行いました。


高度の拘縮膝に対するTKAは難しいですね。


※ TKAの手術記録のテンプレートが必要な方は、私の運営するサイトから自由にダウンロードしていただけます。ただし、手術記録のテンプレートはあくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行っていただけますよう重ねてお願いいたします。