昨日の午前の手術は、人工股関節全置換術(THA)でした。
体重が120Kg、BMI 38 % (!)という高度肥満の方でした。


特発性大腿骨頭壊死症で大腿骨頭のcollapseが進行しているため、減量してから手術という手が使えません。仕方無く手術を敢行したのですが、案の定非常に大変な手術でした。


まず、hip positionerがお腹の脂肪に阻まれて上前腸骨棘にまで届きませんでした。このため骨盤の固定が甘くなりました。手術が始まると、皮下脂肪だけでなく筋肉の量も半端じゃなく多いので、筋鈎が寛骨臼まで届きませんでした。レトラクターも寛骨臼後方用のものは届かなかったです。


とにかくすごい脂肪と筋肉の量だったので、何をするにもいちいち大変な労力が必要でした。最終的にインプラントは問題なく設置できましたが、手術時間が3時間近く(!)かかってしまいました。いつもの2倍の手術時間です。


以前、同じような体型の方でTKAを行った際には、ほぼ通常の手術と変わりませんでしたが、やはり股関節は深いので大変ですね・・・。