今年になって、『通院している歯医者さんから、この薬を飲むとアゴの骨が死んでしまうからキケンだと言われました』、と相談してくる患者さんが外来中に多くなりました。
たまたま重なっただけなのか、私の勤務する医療機関の近くの歯科医師が流布しているのかは判然としませんが、ビスフォスフォネート(BP)製剤を中心にして骨折後の骨粗鬆症を治療している整形外科医としては看過できない問題です。
タイムリーに京都大学口腔外科の別所教授が監修されたBP製剤のパンフレットを拝見しました。
特発性大腿骨頭壊死症などの研究に一枚かんでいた整形外科医としては、”これは骨壊死ではなく、単なる骨髄炎だろう~”という内容でした。
要約すると、下記のごとくの病態のようです。
口腔内での外傷(抜歯などの外科処置、不適合義歯) ⇒ 細菌感染
⇒ 顎骨骨髄炎 ⇒ BP製剤を投与されていると骨代謝が抑えられるので難治化
ビスフォスフォネート(BP)製剤による顎骨壊死? その2 につづく
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