昨日の午前は人工股関節全置換術(THA)でした。
大腿骨髄腔に余裕がある割りには、大腿骨近位がタイトな症例でした。


使用機種はZIMMERのkinectivでしたが、なんとスターターラスプが抜けていました!原因はラスプを本物のインプラントにより近い形状のSVAという特注のものに変更したために手術室のスタッフが入れ忘れてしまったようです。


SVAはサイズ5からなのですが、今回のステムの最終サイズは”5”でした。つまり、スターターリーマーの次はいきなり本物のサイズのラスプなのです・・・。


さすがに、初めての経験だったので大腿骨に骨折を起こさないように細心の注意を払ってラスピングを施行しました。髄内洗浄を頻回に行いながら、なんとか骨切りラインまでラスプを押し込むことができました。同一ラスプで10分以上かかっています・・・。


本当に冷や汗モノの経験でしたが、無事に終了できてよかったです。こんな些細(?)なエラーでも時には重大な結果を招く可能性があることを痛感しました。しかし、コトの重大さを手術室スタッフに本当の意味で理解してもらうのは難しいなあと感じています(理解してくれたかな?)。




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