2005年にOdvinaらによって報告されてから、ビスホスホネート製剤(BP)と非定型骨折の関連性が指摘されています。2010年に米国骨代謝学会(ASBMR)が診断基準を明確にしました。
非定型骨折の臨床的特徴は下記のごとくです。
① 5年以上のBP使用により、大腿骨頚部骨折・転子部骨折は有意に抑制される一方、転子下骨折や骨幹部骨折の発生率は有意に高くなる
② BPの長期使用により非定型骨折発生率は増加するが、使用中止により減少する
③ 大腿骨転子下骨折や骨幹部骨折の総数は横ばいであるが、ASBMRによる診断基準の主・小特徴を満たす非定型的大腿骨骨折の発生頻度は経年的に増加している
日常診療では、ビスホスホネート製剤(BP)使用例では、非定型骨折を念頭に置いて前駆症状としての大腿部痛や鼡径部痛の有無は問診しておく必要があります。単純X線像で大腿骨転子下の肥厚や左右差がみとめられた症例では、より注意が必要です。
ビスホスホネート製剤(BP)を5年以上使用した症例では、休薬・中止を検討するべきだとする意見が多いです。尚、非定型骨折の発生頻度は5.9/10万人であり、1例の非定型骨折発生につき30例の椎体骨折、5例の大腿骨近位部骨折を予防できる計算です。
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