昨日は、京都で開催中の日本リウマチ学会に出席してきました。
1年前に同じ会場で開催された日整会ほどではなかったですが、
なかなか盛況で良い学会であったと思います。
千葉大学 池田啓先生の「関節リウマチの診断における関節エコーの活用」を拝聴してきました。私がRAの日常診療で感じている疑問点をクリアカットに話されていました。
要点を以下にまとめます。
関節エコーは全例・全関節に施行する必要があるのか?
・ 早期診断の段階では、2010 ACR/EULAR 新分類基準で8点以上や0~2点の症例には施行する必要なし
・ 早期診断やモニタリングの段階では、明らかに腫脹している関節にも施行する必要なし
・ 上記は池田先生の見解であり、システマティックレビューでは何関節観察するのが適当かについては評価できないという結果でした
その他
・ 関節エコーのスコアリングでは、パワードップラー(PD)ではgrade 1以上、
グレースケール(GS)ではgrade 2以上を関節炎有りと判断することを提唱されていました
※ 以下に管理人の書いた関節エコーに関する記事のリンクを貼っておきます
・ 関節リウマチに対する関節エコーの撮像法 その1
★★★ 管理人 お勧めの医学書 ★★★
初学者が関節リウマチの治療体系を俯瞰するにあたり、最もお勧めの書籍です
関節リウマチ治療実践バイブル
私は京都の日本リウマチ学会行きませんでしたが、上司が大阪から車で行きました。上司が言うには、1年前の日本整形外科学会では車でのアクセスが困難だったそうですが、今回は問題なかったそうです。
恥ずかしながら、私は関節リウマチの方にエコー検査は行なってません。圧痛と見かけ上の腫張を中心に診察しています。院内にエコーの機械が1台しかなくて、心エコーも腹部エコーも体表エコーも同じ機械で行なってます。ガングリオンとかベーカー嚢腫のようなエコー当てたらすぐわかる症例では使ってます。でも、検査室でなく、診察室にエコー欲しいです(^^)/