昨日の午前の手術は、人工股関節全置換術(THA)でした。
この方は、著明な外転拘縮をきたした骨増殖性OAでした。
術前から可動域が小さい方は、難しい手術になることが多いです。拘縮の原因は骨性であることが多く、骨棘が発達しているために可動域制限が高度になるのです。
このような症例で拘縮を解除せずに寛骨臼の操作に進むと、大腿骨を十分に排除できないので、リーミングの中心位置が偏心することがあります。
拘縮を解除する方法としては、①軟部組織のリリース と ②骨棘切除 があります。通常は①を中心に手術を施行しますが、骨増殖性OAの場合には②を優先するとスムーズに拘縮が解除できます。
特に坐骨部の巨大骨棘を切除することで、大腿骨の排除も容易になり関節の緊張も緩みます。まずは坐骨部の骨棘切除をターゲットにすると良いのではないかと思っています。
★★★ 管理人 お勧めの医学書 ★★★
初学者がTHAの治療体系を俯瞰するにあたり、最もお勧めの書籍です
人工股関節全置換術
コメント一覧 (3)
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- 2013年09月09日 11:27
- コメントありがとうございます。ライナーの挿入は意外と難しいときがあります。原因として軟部組織やカップ辺縁の骨棘が邪魔をしていることが多いです。もちろん、メーカーのライナーのロッキング機構の差で、挿入しやすさは随分違います。つまり挿入が容易な機種と、そうではない機種の差は大きいです。
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- 2013年09月09日 12:40
- コメントありがとうございました
軟部組織骨棘除去は重要な要素ですね
私はオペ立会いの視野からは中々見えにくい箇所でありますのでDrに確認して頂くしかないですね
機種やまたアプローチに関してもやり易さはありますね 再度勉強したいと思います ありがとうございました
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THAでの質疑ですが 私が担当している先生から ライナーが挿入?固定しにくいとの事
一応ライナーは挿入前には冷却対応
これはメーカーのライナー問題か?
先生の挿入角度問題か?カップ設置後の軟部組織除去が足りない確認不足か?