昨夜は日・当直でした。
年末なので、包交の方が多数来院されました。
外科系当直なのでさまざまな創の処置を行います。その中の1人に熱傷の方が居ました。初診時につけられた病名が3度熱傷なのですが、受傷後1週間現在で皮下の壊死を認めません。
この方に診断書の発行を要求されたので、病名を確認するために日本熱傷学会が定義する熱傷の定義を調べました。熱傷深度は下記のごとくです。
深度 傷害組織 外見 症状
Ⅰ度 表皮角質層まで 発赤・充血 痛み・熱感
Ⅱ度
・ 浅達性 表皮基底層まで 水疱・発赤 強い痛み・知覚鈍麻
・ 深達性 真皮乳頭下層まで 水疱・やや白い発赤 強い痛み・高度の知覚鈍麻
Ⅲ度 真皮全層・皮下組織 壊死・炭化 無痛・知覚脱失
この方の場合、創面が赤くて鈍いながらも知覚は残存していたので、深達性Ⅱ度熱傷と判断できました。したがって病名のⅢ度熱傷を訂正して、Ⅱ度熱傷という病名で診断書を発行しました。
尚、浅達性Ⅱ度までは患部を湿潤環境で保護して上皮化を待ちます。深達性Ⅲ度以上は、熱傷の範囲が広ければ植皮術を検討する必要があるようです。
★★★ 管理人 お勧めの医学書 ★★★
初学者が整形外科の外来や救急業務を遂行するにあたり、最もお勧めの書籍です
整形外科研修ノート (研修ノートシリーズ)
アクセスカウンター
- 今日:
- 昨日:
- 累計:
管理人によるケアネット連載コラム
管理人による m3.com 連載コラム
管理人による幻冬舎ゴールドオンライン連載
人気記事
管理人も参加しているオンラインサロン
勤務医のための資産形成マニュアル
カテゴリ別アーカイブ
QRコード
お気に入りリンク集
記事検索
免責事項
免責事項に関して明示することで、当ブログの利用者は以下の事項に同意した上で利用しているものと考えます。 ここに書かれる意見には管理者のバイアスがかかっています。
利用者が当ブログに掲載されている情報を利用した際に生じた損害等について、当ブログの管理者は一切の責任を負いません。 また、当ブログの情報は、あくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行ってください。 また、当ブログは医療関係者を対象にしています。それ以外の方が、当ブログの情報から自己判断することは極めて危険な行為です。 必ず医療機関を受診して専門医の診察を受けてください。
当ブログの内容は、予告なしに内容を変更する場合があります。