今日の午前中はアルバイト先での外来でした。腰部脊柱管狭窄症の方が相変わらず多いですが、私はオパルモン→プレタールの順番で処方することにしています。


プレタールの方が効果が強い印象ですが頭痛や動悸といった副作用の併発頻度が高いと思います。これに対してオパルモンは効果がマイルドな分、副作用もほとんど併発しない印象です。


したがって、腰部脊柱管狭窄症の保存治療の入口はオパルモンにしているのです。しかし、オパルモンだけでは力不足の場合にはプレタールを使用せざるを得ません。


この際、いきなり常用量の200mg/日を処方すると、結構な頻度で頭痛や動悸を訴える方が発生する点が問題となります。そこで私は100mg/日を分2朝夕後から投与開始します。


まず最初の1週間は100mg/日服用してもらい、副作用を併発しないことを確認してから200mg投与に移行するのです。200mgに増量する際には、分2朝夕後で50mg錠を4錠処方します。


50mg錠を4錠処方することで、もし副作用を併発しても自分で服用量の調整をできるようにしているのです。ただ、この処方をすると必ず薬局から問合の電話がかかってきます。


曰く、50mg錠を2錠ではなく100mg錠を1錠で処方してくださいと・・・。いちいち薬剤師さんにこちらの意図を説明するのは面倒なのですが、毎週のように増量の過程を説明しています。


しかし、なぜか毎週同じ方から同じ内容の電話が掛かってくるので、本心ではいい加減にこちらの意図を理解して欲しいなと思ってしまう今日この頃です(笑)。



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