2012.7月ごろにMTX投与前には結核の既往を調べるためにクォンティフェロン(QFT)/ T-スポット®.TB、胸部CTまで施行しろ!という文章が添付文書に記載されてしまいました。
これは某大手製薬会社の保身による暴挙なのですが、未だにQFTやT-SPOT陽性例では副作用の強い抗結核療法を全例に施行しなければいけない状況が続いています。
先日もT-SPOTのみ陽性で胸部CTで所見の無い患者さんに対して、イソニアジド(INH)の単独予防投与を開始しました。何となく患者さんに対する罪悪感を感じます・・・。
抗結核剤の予防投与は、イソニアジド(INH)の単独予防投与です。末梢神経障害や視神経炎などの中枢神経障害予防のため、ビタミンB6製剤も併用することを忘れてはいけません。
通常、イソニアジドは6~9ヶ月投与します。法的にはT-SPOTのみ陽性で胸部CTで所見の無い患者さんに対して抗結核剤の予防投与を行う場合も「潜在性結核感染症」になるそうです。
この場合、保健所に結核発生届をしなければいけません。届出をすると抗結核療法の公的補助を受けることが可能です。しかし、T-SPOTが陽性なだけで、ここまでしないといけないとは・・・
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初学者が関節リウマチの治療体系を俯瞰するにあたり、最もお勧めの書籍です
関節リウマチ治療実践バイブル
コメント一覧 (2)
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- 2014年11月13日 11:57
- それは大変でしたね・・・。
ただ、問題の本質は米系の某大手製薬会社の保身だと思います。
更に言うと、その製薬会社を保身に走らせた現在日本の言いがかり的な医療訴訟乱発の現実、および医学的根拠を欠く司法判断の頻発が医療業界を過度に萎縮させているのです。
基本的に医療は不確実な分野なので、一定割合で残念な結果が発生してしまうことは不可避です。このような残念な結果は誰にも責任が無いはずなのですが、現在日本では感情論で医師・病院・製薬会社を有責にする傾向にあります。
今回のケースは一義的には、米系の某大手製薬会社の暴挙が原因ですが、患者さんにも医師にも国民にも迷惑な話なので、改善が望まれます・・・
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イソジアニド服用2カ月目で
AlT1229 その他肝機能以上数値、薬剤性肝機能障害で
黄疸まで出て3週間入院しました
で、内服中止
仕事は1カ月お休みし、復職しましたが
未だに体調がおかしいです
で、今後は レントゲンやCTで対応のみ。
最初から 内服しなくて良かったのでは?と思います。 最初は発症予防に確実に服用をと言われ
しっかり服用していましたが
今は 服用したら 死ぬよといわれ 終いには、発症リスクはほとんどないでしょと言われ
薬剤性肝機能障害で入院しても生活の保障はされません
服薬拒否権利は 無いんでしょうか。
子供の時にBCG打ってたなら大丈夫でしょうと言われ
どの先生も 病院も信用できません