先日、同じ病院に勤めている上司と焼肉に行ってきました。
お互い家族同伴だったのですが、こちらのチビ軍団が騒々しくて大変でした(笑)。


さて、焼肉を食べながら骨粗鬆症治療の話題になったのですが、上司曰く日本の骨粗鬆症治療は欧米(特に北欧)と比べて遅れているとのことです。


最近ではドラッグラグ(drug lag)も緩和されており、欧米でしか使用できない薬剤は少ない印象なので、どのような点が遅れているのか訊いてみました。


曰く、日本では大腿骨近位部骨折の手術を施行してもリハビリテーションが終了したら、そのまま骨粗鬆症の薬剤を投与しないまま何となく治療が終了してしまうことが多い点だそうです。


病診連携の絡みもあって確かにそういう症例が多い気がしますが、次に上司から聞いた言葉が衝撃的でとても印象に残りました。


「心筋梗塞後に高血圧の治療をしない循環器内科医はまず考えられないのに、大腿骨近位部骨折後に骨粗鬆症の治療をしない整形外科医が多いのはいただけないなぁ」


まさに、おっしゃるとおりです・・・。何となく高齢者の大腿骨近位部骨折は突発的な事故のイメージがありますが、ベースに骨粗鬆症による骨脆弱性があることは紛れも無い事実です。


明日から心を入れ替えて、高齢者の骨折後の患者さんには、ひとりも漏らさずに骨粗鬆症治療を施行したいと思います。



       ★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★


 
 一般的で使用頻度の高い、鎮痛薬・睡眠剤・感冒薬・胃薬・止痢薬・去痰薬・便秘薬等の薬剤が、全13章にわたって系統立てて書かれています。それぞれの章の最初に、薬剤の分類図が記載されています。各系統間の薬剤の使い分けも平易な文章で書かれており実践的な書籍です。


                      

 症状と患者背景にあわせた頻用薬の使い分け―経験とエビデンスに基づく適切な処方





姉妹本に『類似薬の使い分け』があります。こちらは全15章からなり、降圧剤、抗不整脈薬、狭心症治療薬、脂質異常症治療薬、糖尿病治療薬、消化性潰瘍治療薬、鎮咳薬、皮膚科疾患治療薬、抗菌薬などが1章ずつ割り当てられています。


                       


       類似薬の使い分け―症状に合った薬の選び方とその根拠がわかる