一昨日の午前は橈骨遠位端骨折術後の抜釘術でした。この方は術後3ヵ月程度ですが、関節可動域が屈曲・伸展とも約20度です。また、母指の屈曲・対立運動もかなり制限されていました。
術直後から患肢を酷使する職業に復帰したため、高度の腫脹を併発したことが原因です。既に術後3ヵ月経過しているので、リハビリテーションを継続しても可動域の改善を見込めません。
そこで、抜釘術および手関節鏡視下に授動術を施行することにしました。このような手関節拘縮が残存するケースでは、手関節内が瘢痕化していることがあります。
まず手関節鏡でradiocarpal jointを鏡視しました。予想に反して、関節内は軽度の滑膜炎を認めるのみでした。TFCCの痛みを訴えていたので、鏡視下にTFCCの部分切除を施行しました。
次に掌側プレートを抜去しました。その際にFPLを確認しましたが、やはり周囲の組織と高度に癒着していました。FPLおよびFCRの剥離を追加しました。
本日診察すると手関節可動域は屈曲/40度・伸展/30度と改善していました。更に母指の屈曲・対立運動がスムーズになっており、TFCC部の痛みも無くなったと非常に喜んでおられました!
今回の手術では、下記のようなポイントがありました。
① プレート除去 → 手関節可動域改善
② FPLの癒着剥離 → 母指の屈曲・対立運動の改善
③ TFCC部分切除 → TFCC部の除痛
手関節の可動域制限だけの場合には、プレートの抜釘だけでも対応可能な印象でした。ときどき経験する橈骨遠位端骨折術後にも残る可動域制限には抜釘が有効なのかもしれません。
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骨折後の可動域制限について、主治医の先生、リハビリのPTさん、知り合いの整骨院の先生、みんな言うことが違います。何を信じれば良いか分かりません(><)こちらの記事にたどり着き、読ませていただきました。もし良ければ、ご意見いただけますでしょうか?
回外制限に苦戦しています。現在、術後1か月で20〜30度くらいしか返っていないと思います。回外運動をすると、尺骨側(TFCCなのかよく分かりません)がとても痛くなり、リハビリが進みませんでした。TFCC損傷をしているのかどうか私には判断できません。
痛くても可能な限りひたすら動かして!3か月が勝負。1か月時点でこれなら多分制限が残ってしまうだろう。プレートは可動域制限の邪魔はしてないから、除去しても可動域は変わらない。…と、主治医の先生は言います。
痛みが出ているなら痛みがとれてからでも遅くない、時間があいても、リハビリすれば時間はかかれどいつか必ず動くようになる。プレートが邪魔をしてるから、除去すればだいぶ動くようになるだろう、…と、PTさんは言います。
どちらも反対のことを言われます(><)
何を信じて、頑張ればいいのか分かりません。私情ですが、生後2か月の2人目の子供がおり、今後の育児がとても不安です。左橈骨遠位端骨折のリハビリと尺骨側の痛み、それからこの記事のようにプレート除去後に可動域が改善するケースもあるのか、術後3か月の間なら、頑張れば元のように動くようになるのか…。
レントゲン写真や実際の手の動きを見たわけではないので、なんとも言い難いかと思いますが、一般論で構いませんので、ご意見いただけると幸いです。