今日の午後の手術は、大腿骨顆上骨折でした。大腿骨顆上骨折は、大腿骨頚部骨折と比べて解剖学的に良好な固定性を期待できないため難易度が高い骨折だと思います。
シンセスのロッキングプレートが登場するまでは、逆行性髄内釘ぐらいしか無かったため、あまり良好な治療成績を見込めませんでした。ロッキングプレートは革命的な内固定材料なのです。
現時点ではロッキングプレートが大腿骨顆上骨折の第一選択の内固定材料だと思います。実際の手術手技ですが、牽引手術台を使用する方法としない方法に分けることができます。
私は、手技が容易なので牽引手術台を使用することが多いです。さて、麻酔を導入した段階で牽引手術台に載せますが、この際にあらかじめ透視下にプレートの選択をします。
LCP DFは5穴から13穴までありますが、たいてい7穴前後のプレートを選択することになります。まず、プレートの入った箱ごと透視します。そして最適な長さのプレートを選択するのです。
更に、プレートを大腿骨外側に置いて正面から透視しながら、関節面・骨折部・プレート中枢端を皮膚上にマーキングします。側面像でも透視しておくと皮切の部位を間違えません。
術中の手技のポイントはこちらにまとめているので、ご参考にしてください。転位が高度な大腿骨顆部の粉砕骨折以外は、基本的に牽引手術台をお勧めします。
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