先週の土曜日は、腎機能障害を避けるための消炎鎮痛剤の選択についての講演を拝聴してきました。土曜日の夕方からはちょっと辛かったですが、非常に有意義な講演内容でした。


まず腎機能についてはCcrで評価することがベストではありますが、24時間もしくは2時間の尿を溜める必要があり、一般的には簡易なeGFRを使用することが多いと思います。


eGFRは体表面積が1.73㎡の標準的な体型(170cm、63kg)に補正した場合のGFR(mL/分/1.73m2)が算出されるため、体格の小さな人では腎機能が過大評価されるので注意が必要です。


次に、腎機能悪化要因として下記のような項目が挙げられます。

・ 高齢者
・ 脱水
・ CKD
・ 高血圧症
・ 糖尿病
・ 利尿剤投与
・ ARB投与
・ NSAIDs投与


上記から、基本的にNSAIDsの長期投与は避けるべきです。更に言えば、COX-2阻害剤といえども腎障害をきたしうるので、どのようなNSAIDsであっても長期投与は原則避けるべきです。


やむを得ず長期投与する場合は、血液生化学検査で腎機能の確認が必須です。腎機能障害とは関係無いですが、ロキソニン3錠×3か月で30%に消化管潰瘍を併発すると言われています。


では、どのような鎮痛剤を処方すればよいのかというと、アセトアミノフェンが第一選択薬だそうです。トラムセットのようなオピオイド配合剤は第二選択薬となります。


もちろん短期的に鎮痛したい場合にはNSAIDsでよいと思いますが、数週以上にわたる投与になりそうであれば、アセトアミノフェンやオピオイド配合剤を検討するべきだそうです。



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