先日、アルバイト先で外来をしていると興味深い患者さんが受診されました。
この患者さんは70歳台の方で、2週間前から右上肢に力が入りにくくなったという主訴でした。


診察すると右上肢の方が著明ですが、左上肢にも遠位優位の筋萎縮を認めました。しかし、三角筋や腕橈骨筋には萎縮を認めず、知覚障害や下肢の痙性も認めませんでした。


両手の背側骨間筋・母指球筋・前腕尺側筋群が右側優位に萎縮しています。Spurling test、elbow flex test、Phalen's testはいずれも陰性でした。


10秒テストも20回程度可能であり、巧緻機能障害も無さそうです。何とも不思議な身体所見で、診断に困ってしまいました。鑑別診断として筋萎縮性側索硬化症(ALS)を挙げるべきです。


昨年の11月ごろに同じような方を診察しましたが、その方は経過が長いことと右上肢に限局しているのでALSでは無さそうでした。しかし、今回は両側性なのでALSも否定できません。


今回の方も、頚椎症性筋萎縮症の一種ではないかという印象ですが、頚椎MRI・神経伝導速度・針筋電図を施行しつつ、ALSの除外診断のために神経内科医師の診察を仰ごうと思います。



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Critical thinking脊椎外科