先日、膝蓋骨骨折に対する骨折観血的手術を行いました。
膝蓋骨骨折はポピュラーな骨折ですが、下極近くの粉砕骨折だったので少し緊張しました。
骨折治療はロッキングプレートの登場などもありどんどん進化していますが、膝蓋骨骨折では今でも鋼線締結法に勝る治療方法は無いと思います。
私は膝蓋骨骨折の手術では、ナカシマメディカルのリングピンを愛用しています。リングピンのメリットは中枢側で絶対に軟鋼線が脱転しないことです。この安心感はK-wireでは得難いです。
しかし、この安心感と引き換えにリング内に軟鋼線を通すことは比較的難しいです。私は16Gのサーフロー針を使用して1.2mmの軟鋼線をリングピンに通しています。
まず、透視下に側面像で膝蓋骨にリングピンを刺入します。次に電気メスを用いて膝蓋骨中枢端を直視下に展開します。そして、リングが膝蓋骨中枢端に接するまで刺入します。
この段階で16Gのサーフロー針を大腿四頭筋側方から刺入して2本のリングの間を通すのです。16Gのサーフロー針なら1.2mmの軟鋼線を外筒の中に通すことが可能です。
サーフロー針を利用することで、リング内に軟鋼線を通す手間が大幅に軽減されます。リング内に軟鋼線を通すことが苦手な方は、一度サーフロー針を試されたら良いかもしれませんね。
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