先日のことですが90歳台後半の超高齢者の膝関節周囲骨折に対してギプスシーネを巻きました。ほぼ寝たきりの方で、骨折の転位も少なかったので保存治療を選択しました。
ほとんど動いていない方だけあって下肢の軟部組織が非常に少なく、大腿骨両顆・腓骨頭・足関節両顆などが非常に出っ張っている「るいそう」体型でした。
受傷直後は局所が腫脹しているのであまり問題無いのですが、局所の腫脹が軽減してくるとギプスシーネの角が当たって褥瘡を併発するケースが出てきます。
以前は、ギプスシーネの角が当たって褥瘡を併発しそうな場合にはギプスカッターで角取りしていました。しかし、最近はペンチを用いてギプスシーネの角の部分を折るだけで済ましています。
フェルトパッド部をめくって、ファイバーグラス部をペンチで折るのがベストですが、フェルトパッドを剥がすのが面倒なら、フェルトパッド越しにファイバーグラスを折ってもよいでしょう。
ギプスカッターで角取りするよりも、ファイバーグラスの角を折る方が時間の節約ができる上、ギプスの粉が飛散しないので後片付けも楽です。我ながらお勧めの方法だと思います。
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