Medical Tribuneで興味深い記事がありました。
コーヒー摂取による死亡リスク低下を9万人超の日本人対象研究で確認 です。
日本人を対象とした前向き研究である多目的コホート研究から、コーヒーを1日3〜4杯摂取する人では、ほとんど飲まない人に比べ全死亡リスクが24%低下することが分かった。
また、全死亡および5大死因とのによる死亡とコーヒー摂取関連を検討したところ、コーヒー摂取は心疾患・脳血管疾患・呼吸器疾患による死亡リスクの低下にも関連していた。
対象は40〜69歳の日本人9万914例(男性4万2,836例,女性4万8,078例)。ベースライン調査(1990〜94年)から死亡または2011年12月まで追跡した。
解析の結果、コーヒー摂取と全死亡リスクの間に逆相関が認められた。コーヒーをほとんど飲まない人と比べた全死亡のハザード比は、3〜4杯で最大のリスク低下が認められた。
5大死因別では心疾患・脳血管疾患・呼吸器疾患による死亡リスクとの関連が認められたが、がんとの関連は認められなかった。
東京大学の齋藤氏らは、コーヒー摂取と心疾患および脳血管疾患による死亡リスク低下との関連が示された点について「以前の研究と一致した結果」と説明。
今回の研究でコーヒー摂取と呼吸器疾患による死亡リスクとの間にも逆相関が認められた。一方で糖尿病患者ではコーヒー摂取による全死亡リスクの低下は認められなかった。
米国などでの以前の研究でも糖尿病患者における両者の関連について一致した結果が得られていないとし、「今後,大規模前向き研究で検討する必要がある」と述べている。
コーヒー愛飲家の私にとって、なかなか素敵な内容の報告だと思いました。コーヒーは何となく体に悪いイメージだったので、これで安心して飲むことができそうです。
もちろん、今回のコーヒーにインスタントコーヒーや缶コーヒーは含まれないでしょうから、コーヒーを飲用すると言ってもドリップが基本だと思います。
さて、問題はコーヒーを摂取する量ですが、上の表では1日5杯以上で逆に死亡率が上っていることが分かります。何事も過ぎたるは猶及ばざるが如しなのでしょう。
あと、癌による死亡率はコーヒー摂取量とは関係無さそうです。心疾患・脳血管疾患・呼吸器疾患はコーヒーで死亡率を抑え、癌は他の生活習慣の改善で対応するべきなのかもしれません。
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