先日、外来をしていると数日前から体動時に痛がっている高齢患者さんが受診されました。この方は施設に入所中で、高度の認知症のためコミュニケーションを取ることが困難でした。
施設の方もどこが痛いのか分からないので、問診票に「足のつけね」と適当に記載していました。診察しても特に股関節に痛みは無いので、問いただすとこのことを白状した次第です(笑)。
診察した印象では両股関節・膝関節・脊椎に痛みは無いようです。しかし、確かに体動時に痛みがあるようでした。通常、認知症の方は痛みに対して鈍感になっています。
高度の認知症の方が痛みを訴えるのは、どこかに重大な疾患が潜んでいると考えるべきです。このことを念頭に丹念に全身を触ってみましたが、やはりどこが痛いのか分かりませんでした。
う~ん、どうしようと思いましたが、取りあえず急を要するモノでは無さそうです。取りあえず、1週間後に再診してもらって状態がどのように変化するのかを経過観察させてもらうことにしました。
認知症の方なので、詐病は無いと思います。臨床の現場では全てで正解があるわけではないのですが、地雷は踏まないように慎重な対応を心掛けようと思います。
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