先日、踵骨アキレス腱付着部裂離骨折の手術がありました。
踵骨骨折の中でもアキレス腱付着部裂離骨折は比較的稀です。
文献的には全踵骨骨折に占める割合は、3~4%前後と報告されています。この骨折の厄介なところは、皮膚壊死や創治癒不全を併発しやすいことです。
皮膚壊死の原因については諸説ありますが、アキレス腱に引っ張られて裂離骨片の大きな転位が生じることにより皮下組織と深部との循環が途絶するためと言われています。
これは、一種のdegloving損傷と類似の病態です。したがって、踵骨アキレス腱付着部裂離骨折では術前から創治癒不全の可能性を考えておくべきだと思います。
以前に経験した症例では創治癒に1ヶ月近くかかりました。それでも何とか創は治癒したので結果オーライですが、なかなか上皮化しないためかなり焦った記憶があります。
踵骨アキレス腱付着部裂離骨折は比較的珍しい骨折なので、創治癒不全併発の危険性を知らない方が多いと思います。
経皮的に整復固定できればベストですがなかなか上手くいきません。骨折の整復に気を取られて皮下を剥離しすぎると創治癒不全併発の危険性が高くなるので注意が必要だと思います。
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