先日、Maisonneuve 骨折の手術がありました。
Maisonneuve 骨折って何ぞや? という方が多いかもしれません。


1 - コピー




Maisonneuve (メゾヌーブ) 骨折とは、1840年にフランスの外科医のMaisonneuve 先生が報告した骨折で、遠位脛腓靭帯および下腿骨間膜の損傷に腓骨近位部骨折を伴ったものです。


受傷機転から足関節脱臼骨折のPE stage 4の亜型と考えられています。下腿骨間膜が破綻しているため、足関節の高度の不安定性をきたしています。


2 - コピー




Maisonneuve 骨折の問題点は、単純な足関節内果・後果骨折と勘違いしやすい点です。下腿骨間膜が全て損傷しているので、脛腓間スクリュー(positioning screw)が必須です。


Maisonneuve 骨折では下腿骨間膜が損傷しているため下腿の腫脹が高度であることが多いですが、さほど下腿全体の腫脹を認めないケースがあります。


このため、下腿の腫脹は Maisonneuve 骨折の除外診断の条件としては不十分です。足関節周囲骨折の際には念のため下腿や膝関節周囲の診察も忘れないようにする必要があります。



       ★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

豊富な図や画像が提示されているため、ほとんどの骨折や脱臼に対応することが可能です



                         

             
救急・当直で必ず役立つ!骨折の画像診断