私はファイナンシャルプランナーではないのですが、ときどき家計相談をされます。先日は、子供が遠方の私立大学に進学するために物入りになった先生から相談を受けました。


今回の相談者は、年収2000万円超でキャッシュフロー(CF)にあまり問題は無いと思われる勤務医の先生ですが、何故か毎月のCFがほぼゼロという状態でした。


遠方の私立大学なので、学費と下宿費用を合わせると月額25万円程度(=年額300万円)が新たに必要となるそうです。この費用をどうやって捻出しようか悩んでいるとのことでした。


この先生は「アルバイトを増やすしかないのかな」とおっしゃられましたが、私は物理的に不可能だと感じました。何故なら、この先生の給与所得が2000万円を軽く超えているからです。


このレベルでは課税所得金額が1800万円を超えてくるので、所得税+住民税=50%の世界に突入してしまいます。つまり年額300万円の手残りを得るために600万円稼ぐ必要があるのです。


600万円稼ぐには月額50万円の定期アルバイトが必要です。これはかなりハードルが高いと言わざるを得ません。物理的に考えると、アルバイトを増やすことでは対応できないのです。


では、どうすれば良いのでしょうか?そもそも論として、年収2000万円以上あるのに何故毎月の手残りがほぼゼロになってしまうのかを検証する必要があります。


私は相談を受ける際に、家計の大雑把な収支を把握することから始めます。具体的にはエクセルで収入と支出を万円単位で記載してもらいます。この過程で問題点が炙り出されるからです。


年収2000万円以上の高額所得者であっても、月々のCFがゼロに近い方は結構多い印象です。このような先生の家計を拝見すると、固定費が分不相応に大きいケースが多いです。


代表的な固定費は教育費・生命保険・住宅ローンです。いずれも削減はなかなか難しいですが、子供が中学生になる前であれば、教育費に関してはある程度コントロール可能です。


私が拝見した家計に問題のある先生の特徴として、子供の教育費に糸目をつけていないケースが多いです。特にインターナショナルスクールなどの高額な語学関係の支出が曲者です。


教育でもコストパフォーマンスを考える必要があります。日本は学歴社会なので進学校や塾・予備校は仕方ないですが、技術革新で実学としての語学は無用の長物となる可能性があります。


このため、インターナショナルスクールなどのコミュニケーション系教育は再考する余地があります。人脈形成目的で米国やスイスのボーディングスクールへの留学はアリかもしれませんが・・・


生命保険が人生で最も必要なのは、第一子が生まれた時です。末っ子が成人する頃には数百万円の預貯金があれば生命保険は不要となります。極論すれば、子供無し世帯は不要です。


私は、住宅ローンを「一生に一度だけ使える国からの素敵なプレゼント」と見做しています。属性への制度融資なので、通常の銀行融資と異なり、物件の収益性は度外視です。


私ならできるだけ地価の高いエリアで土地面積の広い築古木造戸建を購入します。少ない初期費用で坪単価数百万円の土地を購入できるチャンスは住宅ローン以外に考えにくいからです。


話が少し脱線しましたが、今回のようなにっちもさっちも行かないケースでは「給料天引き方式」が有効です。と言うよりも、給料天引き方式しか救いの道は無いと言うべきかもしれません。


今回のケースでは給与から50万円を天引きして残りでやりくりするようにアドバイスしました。「50万円も天引きしたら生活が立ち行かなくなる」とおっしゃられましたが完全に無視しました(笑)。


この先生の給料天引き後金額で立ち行かなくなるのなら、日本の家庭のほどんどが立ち行かなくなってしまいます。最初は苦しいですが、少しずつその状態に家計が慣れてきます。


これぐらいのショック療法が無いと、いつまで経っても家計が改善することはありません。そして、今回のケースは他人事ではない先生方が多いのではないでしょうか?




★★ 管理人監修の資産形成マニュアル ★★
 


管理人監修の「勤務医の、勤務医による、勤務医のための資産形成マニュアル」です。高度な医療技術で社会貢献するためには経済的安定が不可欠! という信念のもと、管理人は多くのメンターから指導を受けました。

その指導内容をまとめたものが本マニュアルです。その指導内容をまとめたものが本マニュアルです。既に資産運用をしている方でも、勤務医のアドバンテージを生かした新しい考え方が見つかるかもしれません。

PDF版の販売で、30日間の返品保証付きです。当直1回分にも満たない価格なので、本マニュアルの手法を実践すれば、あっという間に元が取れると思います。 尚、医師以外の方のご購入はご遠慮ください。



情報教材表紙